2018年1月22日 / 最終更新日時 : 2018年1月22日 いわまあみ 杏美菌譜 クジラはいずこに…(クジラタケ) 肌にあたる風はとても冷たく、指先は真っ赤になっていました。寒さでかじかんだ指先は、物をつかんだ感覚も鈍らせるものでした。 ここの桜並木では葉がなくなり、地肌が露出した木が悲しげにたたずんでいました。 近くの公園をあるいて […]
2018年1月13日 / 最終更新日時 : 2018年1月13日 いわまあみ 杏美菌譜 瓦屋根のすぐそばで(カワラタケ) ここは、光が差しこむ森の中。ジメジメとした感覚はあまりなく、どちらかというとカラッとしたような場所でした。その証拠に、地面に落ちた枯葉は足を動かすごとにパリパリと、お菓子を食べているような音を奏でていました。 枯れ木に深 […]
2018年1月6日 / 最終更新日時 : 2018年1月6日 いわまあみ 杏美菌譜 スギ林のおとしもの(スギエダタケ) 朝、あたたかい布団にも冷気を感じながら目が覚めました。 今日は新年の次の日。初日の出を見に行こうと約束をしていた日です。 準備をし、外に出てみると、真っ暗闇の中に点々と輝く星たちがこちらを見ていました。 「さて出発だ!」 […]
2017年12月26日 / 最終更新日時 : 2017年12月26日 いわまあみ 杏美菌譜 花のなる枯木(トキイロヒラタケ) 今日も、広い大きな空にひとつの光の球がはっきりと見えていました。 遮るものは何もなく、光はコンクリートに反射してじりじりとこちらに照り返してきました。 「今日も暑いな~」 まだ、お昼前だというのにじめっとした暑さは皮膚に […]
2017年12月18日 / 最終更新日時 : 2017年12月18日 いわまあみ 杏美菌譜 一目、慣れれば… 白い綿毛のような雪がひらひらと落ちる様子を見ると、 「もう一年が終わるのか…」 と思ってしまいます。後ろから吹いてくる風はまるで冷凍庫のように冷たく、指先に重い金槌を乗せたかのようにじんじんと、痛みが襲ってきました。 海 […]
2017年12月1日 / 最終更新日時 : 2017年12月3日 いわまあみ 杏美菌譜 苔上の様変わり 朝、里道を歩いていると葉と葉の隙間から光が差し込んでいます。苔の上に、小さな氷の結晶が重なり合ってくっついていました。 村の朝は、すっかり冬の始まりを迎えていました。 ここは、苔の多い場所の一つ。一年中、湿気があるのでし […]
2017年11月24日 / 最終更新日時 : 2017年11月24日 いわまあみ 杏美菌譜 酸っぱいお肉 気が付けば秋も過ぎ、寒さもより一層厳しくなってた。 夜は寒く、朝には葉っぱやガラスに氷の結晶ができていた。 「よし!この時期は、地下生菌が出る時期やね!」 ※地下生菌とは…地中もしくは地上付近に子実体(きのこ)を形成する […]
2017年11月16日 / 最終更新日時 : 2017年11月17日 いわまあみ 杏美菌譜 流浪きのこの謎 朝、いつもの散歩道を歩いていた。今日も湿度・温度的にちょうどよくとっても気持ちよかった! この散歩コースは大きなツブラジイ(コジイ)の林を通っていました。この林は昔からあるらしく、大きさは手をいっぱい広げても届かない…人 […]
2017年11月10日 / 最終更新日時 : 2017年11月10日 いわまあみ 杏美菌譜 とんがり帽子の表と裏 「よし!今日は林道走るぞ!」 「朝から元気だね~」と言わんばかりにみんなの視線がこちらに集まってきたように感じた。 今日は久々に外に出れる日。こんな機会は逃しませんよ(笑) 車は、車道から山道へ…。まわりを […]
2017年10月31日 / 最終更新日時 : 2017年10月31日 いわまあみ 杏美菌譜 紫の錯覚 今年は、このきのこをよく見る年であったように思う… 今年の夏、太陽が鋭く光っていた。…この時期テングタケ類やイグチ類がでていてもおかしくないのに、その姿すら見る機会が少なかった。 「こりゃ、秋にぼっと出るかもしれんね。」 […]