日本最大級の都市型きのこイベント!ヨコハマきのこ大祭とは?

横浜・みなとみらいで、毎年大規模な“きのこイベント”が開催されているのを知っていますか?
その名も――『ヨコハマきのこ大祭』!
全国からきのこ好きが集まり、アート、食、音楽、学びなど、あらゆる角度からきのこの魅力を楽しむイベントです。
私はこのヨコハマきのこ大祭の運営に携わっていますが、年々その盛り上がりが大きくなっているのを肌で感じています。
おそらく、日本で最も大きなきのこイベントのひとつと言っていいでしょう。
今回は、そんなヨコハマきのこ大祭の魅力を、現場の目線から紹介します。
ヨコハマきのこ大祭とは
ヨコハマきのこ大祭は、「見る!食べる!愛でる!」を合言葉に、きのこを五感で楽しむお祭りです。
会場は横浜・みなとみらいにある「MMテラス」。
毎年10月の週末に開催され、会場いっぱいにきのこ愛あふれるブースが並びます。
アート、食、音楽、学び――ジャンルを超えて、きのこの魅力を共有できる場になっています。
1. 作家さん・アーティストさんによるきのこグッズ販売

イベントの中心となるのが、作家・アーティストによるきのこ雑貨ブース。
全国から約40〜50組の作家さんが集まり、それぞれの“きのこ愛”を形にした作品を展示・販売しています。
アクセサリー、ぬいぐるみ、陶器、木工、刺繍、洋服、イラストなど――作品のジャンルはさまざま。
どれも思わず手に取りたくなるものばかりで、ブースを巡るだけでも時間を忘れてしまいます。
中には、世界にひとつだけの一点ものや、その作家さんにしか出せない色や形のきのこ作品も。
毎年「今年はどんな新しい作家さんが来るんだろう?」と楽しみにしているファンも多いんです。
2. 生産者さんによる生鮮きのこや加工品の直売

もうひとつの目玉は、きのこマルシェ。
全国のきのこ農家さんが集まり、採れたてのきのこや加工品を販売しています。
しいたけ、まいたけ、たもぎたけ、はなびらたけなど、スーパーでは見かけない種類もずらり。
生産者さんに直接、育て方やおすすめの食べ方を聞けるのもこのイベントの魅力です。
最近では、マツタケやコウタケ、ハナイグチ、トリュフなどの天然きのこを扱うきのこハンターさんの姿も見られます。
「このきのこ、どうやって料理したらいい?」
そんな会話があちこちで聞こえてきて、自然と笑顔が生まれます。
3. ワークショップ

お子さん連れに人気なのが、きのこをテーマにしたワークショップです。
紙粘土できのこを作ったり、布でブローチを作ったり。
どのブースも和気あいあいとした雰囲気で、親子で夢中になる姿が見られます。
自分で作ったきのこグッズを持ち帰れるのも嬉しいポイントです。
4. きのこキャラクター集結


会場では、人気のきのこキャラクターたちがグリーティングに登場します。
なめじろう、なめこ、きのこいぬ、しいたけの妖精どんこちゃんなど、全国のキャラクターが会場にやって来て、会場を練り歩きます。
一緒に写真を撮ったり、握手をしたりと、ファンの方とのふれあいができるのも魅力のひとつ。
子どもたちはもちろん、大人もつい笑顔になってしまう――そんな穏やかで楽しい時間が広がります。
5. きのこのライブステージ!

会場の一角にステージが登場し、歌やお笑い、ダンス、クラウンショーなど、さまざまなライブパフォーマンスが繰り広げられます。
きのこ芸人・坂井きのこさんによるトークショーでは、きのこにまつわる豆知識やユーモアあふれる話題に会場が笑いに包まれました。
さらに、きのこをテーマにしたオリジナルソングのライブ演奏も披露され、観客が手拍子を合わせながら楽しむ姿も。
歌や笑いを通じて「きのこを楽しむ心」を共有できる――
こういったステージも、ヨコハマきのこ大祭の魅力を語るうえで欠かせない一コマです。
6. 天然きのこの展示

会場では、天然きのこの展示コーナーも人気です。
都会ではなかなか見られない天然きのこを間近で観察できるとあって、子どもから大人まで多くの人が足を止めます。
「ツチグリ」をつついて吹き出る胞子に驚いたり、人気の毒キノコ「ベニテングタケ」を初めて見て感動する来場者も。
きのこに詳しい人からは「このきのこは○○山で見たことがあるよ!」といった会話が生まれ、交流が生まれる場にもなっています。
学びと発見、そしてちょっとした感動が詰まったこのコーナーは、ヨコハマきのこ大祭の中でも特に人気の高い展示のひとつです。
横浜みなとみらいに『きのこびと』が集まる、菌糸のように

ヨコハマきのこ大祭の魅力は、イベントの規模だけではありません。
きのこを通じて人と人がつながっていく“場”であることです。
アーティスト、生産者、研究者、来場者――立場は違っても、共通しているのは「きのこが好き」という気持ち。
その思いが菌糸のようにじわじわと広がり、毎年新しい出会いやコラボが生まれています。
「去年買ったあの作家さんにまた会えた!」
「この農家さんのきのこを食べてファンになった!」
そんな声が聞こえるたびに、きのこを中心にした温かな輪が広がっているのを感じます。
私も運営として携わっていますが、推しのきのこグッズショップができて、毎年そこで服を購入しています。
また、出展者や来場者との知り合いも年々増えていて、確実に“きのこの輪”が広がっていることを実感しています。

会場に集まるのは、きのこを愛し、楽しみ、語り合う“きのこびと”たち。
それぞれのきのこ愛が交わり、まるで菌糸が地中でつながるように、人と人のつながりが広がっていく――
そんな風景こそ、ヨコハマきのこ大祭のいちばんの魅力かもしれません。
都会派きのこイベント『ヨコハマきのこ大祭』の未来
北海道のあいべつ町で開催されている『きのこフェスティバル』では、巨大な鍋でつくる名物きのこ汁が知られています。
ヨコハマきのこ大祭でも、いつかそんな“みんなで味わう名物メニュー”が生まれたら楽しそうです。
ただ、ここは横浜・みなとみらい。
きのこの産地ではなく、どちらかといえばきのこの消費地といえる街です。
オフィス街や観光地を行き交う人々がふらりと立ち寄り、思いがけずきのこの世界に触れる――
そんな“都会派きのこイベント”として、これからも少しずつ進化を続けていくことでしょう。
そして、都会派ならではの名物を生み出せたらいいなとも感じています。
これは未来への課題として、今後実行委員会でも話し合っていきたいテーマのひとつです。
もし「こんな名物があったら楽しそう!」というアイディアがあれば、ぜひこの記事のコメントなどで教えてくださいね。
きのこ大祭は福岡県から全国に広がっていった

実は、「きのこ大祭」というイベントのはじまりは福岡県なんです。
最初に開催された『フクオカきのこ大祭』は、会場が神社だったことから“祭り”ではなく『大祭』と名づけられたのだとか。
このフクオカきのこ大祭をきっかけに、全国各地で同じようなイベントが生まれていきました。
横浜、大阪、長野、岩手、広島など、それぞれの地域性を活かした個性豊かな「きのこの祭典」が開催されています。
たとえば、きのこの一大産地である長野県では生産者さんの出展割合が多く、新鮮なきのこや珍しい加工品がずらり。
さらに、地元の特産“えのき氷”を使ったきのこ汁の振る舞いも行われるなど、地域に根ざしたスタイルが魅力です。
一方、ヨコハマきのこ大祭はきのこグッズ作家さんの出展割合が多く、アクセスの良さと多彩な出展者で知られる最大規模の”都市型きのこイベント”となっています。
まとめ
ヨコハマきのこ大祭は、きのこが好きな人が集まるだけでなく、きのこをきっかけに人と人がつながるお祭りです。
菌糸のように少しずつ環が広がっていき、気づけば全国のきのこファンが集う場に育ってきました。
これからも、きのこの魅力を通して新しい出会いが生まれる――
そんな未来を思い描きながら、次のヨコハマきのこ大祭を迎えたいと考えています。
”キノコ”といったら露木までっ!
もともときのこ問屋の営業マンでしたが退職し、今はIT業界に勤めています。
ただ、それでサヨナラは寂しいので、キノコの記事を書いたり、YouTubeなどで情報発信することにしました。
きのこの歌も歌います♪
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