椿の花と同時期に現れるきのこ『ツバキキンカクチャワンタケ』の生態と見つけ方のポイント
椿の花が咲く頃、その足元に茶色いお椀型の小さなきのこが顔を出すことがあります。
これは『ツバキキンカクチャワンタケ(椿菌核茶碗茸)』
名前の通り、椿の花と密接な関係を持つきのこです。
今回は、冬から春にかけて椿の木の周囲に現れるツバキキンカクチャワンタケの生態と見つけ方を紹介します。
ポイントさえつかめば初心者でも見つけやすいきのこです。
あなたも一緒に、ツバキキンカクチャワンタケを探してみませんか?
\ツバキキンカクチャワンタケの1分解説動画/
ツバキキンカクチャワンタケとは
ツバキキンカクチャワンタケは、冬から春にかけて椿の木の周囲で観察できる小さなきのこです。
形は最初は茶碗型で、成長するとお皿のように広がっていきます。
直径は5~20mm程度、全体的に茶褐色です。
『椿菌核茶碗茸(ツバキキンカクチャワンタケ)』という長い名前の由来は、椿の花を栄養にして『菌核』という菌糸の塊を作り、そこから茶碗型のきのこを発生させることから。
落ち葉や枯れ枝の合間にひっそりと生えているので、地面をよく観察してみてください。
椿の花の『菌核病』とツバキキンカクチャワンタケの関係
ツバキキンカクチャワンタケは、成長するとお椀の内側から胞子を飛ばします。
そしてその胞子の一部は、咲いている椿の花に付着し、『菌核病』と呼ばれる病気を発症させます。
花の一部が褐色に変色するのが菌核病を発症した証です。
やがて菌核病にかかった椿の花が地面にぽとっと落ちると、その花を栄養に菌核という菌糸の塊を作ります。
そして翌年、椿の花が咲く頃、菌核からツバキキンカクチャワンタケが生え、また胞子を飛ばすというサイクルが繰り返されるのです。
ツバキキンカクチャワンタケは椿の花と同時期に現れる
ツバキキンカクチャワンタケは、椿の花と同時期に発生します。
なぜなら、このきのこは、咲いている椿の花に感染することで子孫を残すからです。
椿の花がなければ、ツバキキンカクチャワンタケも存在できません。
そのため、ツバキキンカクチャワンタケを見つけるには、椿の花が咲いている時期に、椿の木の周囲を探すのがポイントです。
まとめ
ツバキキンカクチャワンタケの特徴や生態、見つけ方のポイントなどを解説しました。
ツバキキンカクチャワンタケは、冬から春にかけて椿の木の周囲に現れる小さなきのこです。
ぜひあなたも、椿の花の咲く頃に、ツバキキンカクチャワンタケを探してみてください。
《執筆者情報》
露木 啓(つゆきのこ)
”キノコ”といったら露木までっ!
もともときのこ問屋の営業マンでしたが退職し、今はIT業界に勤めています。
ただ、それでサヨナラは寂しいので、キノコの記事を書いたり、YouTubeなどで情報発信することにしました。
きのこの歌も歌います♪
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