丹波山村でまいたけ原木の埋め込み体験をしてきた【原木まいたけの栽培手順】

6月某日、山梨県丹波山村に原木まいたけの栽培体験に行って来ました!
丹波山倶楽部さんが毎年募集している『まいたけオーナー制度』の一環で、まいたけの菌糸がびっしり蔓延したホダ木を畑に埋め込む作業を体験できます。
久々の畑仕事でなかなか疲れました!
その際、原木まいたけの栽培手順などをレクチャーしてもらったので、こちらで紹介いたします。
工夫すればプランターなどを使ってご家庭で栽培することも可能です。

原木まいたけの栽培手順
丹波山倶楽部さんの原木まいたけ栽培は、大体こんなスケジュールで行われています。
12~1月 | ・原木伐採 ・木の葉集め |
---|---|
2~3月 | ・原木の殺菌 ・菌付け |
3~5月 | ・培養 |
6月 | ・ホダ木の伏せ込み |
10月 | ・原木まいたけの収穫 |
原木を伐採するところからスタートすると考えると、実際にまいたけを収穫出来るまでほぼ1年がかりです。
それぞれの工程を解説いたします。
原木伐採
栽培に使用する木を集めます。
まいたけ栽培に使うのは広葉樹で、樹種はコナラ・ミズナラ・クヌギなど。
原木は水分量が多いと雑菌が繁殖する原因になってしまうため、乾いている冬に伐採します。
丹波山倶楽部さんでは、地元産の原木だけでは足りないので購入原木も併せて利用しています。
木の葉拾い
冬のうちに、まいたけ畑に被せる落ち葉を大量に集めておきます。
落ち葉をかけることで直射日光を避け湿度を保ち、育ってきたまいたけに泥がつくのを防ぐことが出来ます。
原木の殺菌・菌付け

伐採した原木を短くカットし、培養袋に入れて蒸気窯で殺菌します。
その後、まいたけの種菌を振りかけて菌付けします。
まいたけ菌は複数の種菌メーカーから購入し、常に美味しいものを選別しているそう。
培養

室温20℃の培養室に原木を置き、3カ月かけてまいたけ菌をじっくり育てていきます。
ホダ木の伏せ込み

まいたけの菌糸が原木の内側までしっかり蔓延したら畑に埋め込みます。
培養袋からホダ木を取り出し、なるべく密着するように並べて土をかけます。
この際、ホダ木とホダ木の隙間にもしっかり土を押し込むと、しっかりしたまいたけが育つそうです。
原木まいたけの収穫

秋、いよいよ収穫時期です。
原木から伸びた菌糸が絡み合い、まいたけの芽が形成されます。
原木まいたけが採れるのは1年の中で約3週間だけ。
地表に出てきてからは数日で大きくなってしまうので気が抜けません。
なかには1株で2kgに達する巨大な原木まいたけも採れるそうです。
ちなみに、丹波山倶楽部さんのまいたけオーナーになると、秋に採れたての原木まいたけが1kg送られてきます。
今から楽しみです!
原木まいたけは家庭でも栽培できる
丹波山倶楽部さんでは、まいたけ菌が蔓延した状態の原木の販売も行っています。
なんと、この原木を畑やプランターに埋めることで、家庭で原木まいたけ栽培が出来るんです。

家庭で原木まいたけを栽培する手順
- 培養袋からホダ木を取り出しプランターや畑に並べる
- すき間が開かないようにしっかり土をかける
- 落ち葉をかける
- 日陰で管理する
出来るだけ4本以上の原木を密着させて埋めた方が、まいたけが生えてきやすいようです。
注意点として、梅雨時期に長期間水没させてしまったり、夏の暑さにやられるとまいたけ菌が弱ってしまうので、埋める場所は吟味する必要があります。
興味のある方は、ぜひ栽培に挑戦してみて下さい!と書こうと思ったのですが、丹波山倶楽部さんでは今のところ原木自体の通販等は行っていないようでした。
ということで、ご興味のある方はぜひ来年の『まいたけオーナー制度』に申し込みましょう!
まとめ
丹波山倶楽部さんに教わった『原木まいたけの栽培手順』をまとめました。
- 12~1月:原木伐採、木の葉集め
- 2~3月:原木の殺菌、菌付け
- 3~5月:培養
- 6月:ホダ木の伏せ込み
- 10月:原木まいたけの収穫
秋に届く採れたての原木まいたけが今から楽しみです。
”キノコ”といったら露木までっ!
もともときのこ問屋の営業マンでしたが退職し、今はIT業界に勤めています。
ただ、それでサヨナラは寂しいので、キノコの記事を書いたり、YouTubeなどで情報発信することにしました。
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