さよならコプリーヌ(ササクレヒトヨタケ)

この写真のようにササクレヒトヨタケっていうのは集団で出てきますねぇ、、しかも出てくるところが公園の空き地部分などで、結構明るい場所などに出てきたりするので、「なんじゃこりゃ~(ジーパン刑事風)」と言う感じで、かなり驚かされたりするのです。

確か愛知県で見たときも大きな公園の駐車場横の空き地に同じように集団で出ていて、思わず二度見してしまいましたもん!

しかもこの容姿(笑)

どうみてもムーミンに出てくるニョロニョロを想像させてくれるのですが、若い人たちに「ニョロニョロみたいな」と言っても通じないと思いますので、若い人向けにはもののけ姫の中に出てくる森の妖精「木霊(こだま)みたいな」という例えをいつも用意しておりますです。

どちらにせよ、ササクレヒトヨタケを知らない人から見たら異様な光景ではありますが、食べ菌さんたちがこれを見たら「美味しそう!」な光景に見えちゃうんでしょうね、パブロフの犬(これは若い人に通じるのか?)ってのはほんと不思議なんですけどね。

しかも食べ菌さん、こんな状態こそ

「一番食べごろやん!」

って言うよね?
きっと言うよね?(笑)

ササクレヒトヨタケを抜いてみた

まだ傘が広がってない状態のササクレヒトヨタケ。
スラッと伸びた足、端正な小顔、そして何より麗しいこの清潔感、、、

美しいです!!

これを食べる人がいるのは信じられません(笑)

これから傘がちょっとずつ開いてくる途中の状態で、傘の部分に「ささくれ」が出来ます。
おそらく現在表面上に縦の筋の様なものが入っているのですが、これが上に向かう時にバラバラで上がっていこうとするのでしょう、それが「ささくれ」となり、このキノコの由来となっているんでしょうね。

またササクレヒトヨタケはこの背の高さがもう「大人」の状態であります。
背の高さが大人の状態にも関わらず、傘の部分が子供の状態というのはいわば「童顔な大人」なんでしょうね(笑)

ササクレヒトヨタケを半分に切ってみた

ある意味「予想通り」と言って良いのでしょうか、、それとも「予想外」と言うべきなのでしょうか、、

傘と柄が見事に分離しております。

これは「切る」なんてことはしておりません。
柄の部分を片手で持ち、傘の部分をもう一方の手で持っただけで、あっという間に綺麗に分離されました。

なんという潔さだ、、、これぞ侍、これぞもののふ(笑)

でもこの傘の状態では「ヒダ」と「傘」の区別がつきませぬな。
たぶん傘の裏にある波模様の筋がヒダに成長していくんだと思われますが、、どうなんでしょう。

柄の部分は中空。下部が黒くなっているのは何でしょうね、食べる人は下部はカットした方が良いような気がします。

ササクレヒトヨタケを輪切りにしてみた

思いっきり指が写っておりますが気にしないで下さい(笑)
現場で撮影してたもので、急場しのぎで荒業をつかいましたです、、、はい。

しかもこの指、コンピュータプログラマーの指では無いことがひと目で見てわかります。

なぜなら

爪が延びている

わけであります。こんな爪でプログラムはつくれませんので、あしからず(笑)

そんな事はどうでもいいです、、、
この写真を見て注目なのは傘の部分。

もしかして、そのほとんどが「ヒダ」みたいな雰囲気!!

という事です。
そう言えばヒトヨタケの仲間の傘っていうのはかなり儚い感じですもんね。
薄い傘の表面にこんなヒダがくっついている、と考えてもおかしくないわけです、違いますか?(笑)

もしこれ全体がヒダだとすると、開いていく過程で既に力無げに溶けていく感じ、受けますよね??

これぞヒトヨタケのさだめ的な、、、

でもね、、、WikiPediaを読んでいたら驚愕の事実が発覚しました!!

さよならコプリーヌ

ではではWikipediaの驚愕の部分を引用しますね。

従来はヒトヨタケ科に所属し、ヒトヨタケ科およびヒトヨタケ属のタイプ種であったが、DNA塩基配列に基づく分子系統学的解析の結果、ハラタケ科に移された。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%B5%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%82%B1#cite_note-2

もう抜粋して一度書きます。

従来はヒトヨタケ科に所属していたのだが、DNA解析の結果ハラタケ科に移された。

ハラタケ科、、、ですって、、まじか??

そう言えばヒトヨタケは「コプリン」という成分を含んでおり、そのコプリンは「体内のアルデヒド脱水素酵素を阻害する」のでコプリンとアルコールを一緒に摂ると悪酔い状態になるそうな、、、、。

しかし、このササクレヒトヨタケはというと

ヒトヨタケは、アルコールとともに食べると一種の中毒症状を起こすが、ササクレヒトヨタケにはその危険はない。
(同じくWikipedia)

そうなので、つまりは「コプリン」の成分を持ってない、、ってことになるよね?

だとすると、、、

  • ササクレヒトヨタケはヒトヨタケ科ではない
  • ササクレヒトヨタケはコプリンを含んでいない

にも関わらず、ヒトヨタケの学名「Coprinopsis」から来た「コプリーヌ」と呼ばれている。

そんなササクレヒトヨタケを「コプリーヌ」と呼んで良いのだろうか???

これって、ワンちゃんに「タマ」と名付けるようなもんだよね?

それか、ネコに「ポチ」と名付けるようなもんでもあるよね?

いいのか?コプリーヌ??あぁ愛しのコプリーヌ(笑)

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