謎テングタケ図鑑 その2(ミドリガンタケを巡る旅)

2022.07.18 大阪

大阪の公園にはヘビキノコモドキが良く発生する。
このキノコも傘だけ見て、ともすれば「ヘビキノコモドキやなぁ」、、と軽くスルーしてしまいそうな、そんな感じではある。
しかし注目して欲しいポイントが一つある。

柄の上部に付着しているツバである。

少し黄色(正式にはクリーム色)なのが分かりますでしょうか?

もう少し拡大してみますね。

2022.07.18 大阪

柄の中心よりやや上の部分に膜質の黄色いツバが付着しており、そのツバより上の部分は同じくツバの名残なのだろうか、黄色いダンダラが確認できます。
この膜質のツバを良く観察すると皺の様なものがあるのが分かるだろうか?これはこのツバがヒダを覆っていた証だと思われる。なので、次の写真をご確認ください。

2022.07.18 大阪

ヒダの色もやや黄色いです。
これは至極当然で、

ツバの色が黄色だからヒダが黄色いのか、それともヒダが黄色いからツバも黄色いのか?

なんていう卵とニワトリ的な疑問は残りますが、この状態ではツバもヒダも黄色いことが確認できました。
あと、ヒダの形態としては、やや密で柄に対して直生であるように見えます。

2022.07.18 大阪

では柄をもう一度見てみましょう。
柄の大きさは 7cm x 0.8cm 。
やや灰色で、ツバより上がダンダラになっております。
下部に行くにしたがって太くなり、最下部はやや塊茎状に膨らみます。
ツボらしきものはありません。

2022.07.18 大阪

これもかなり特徴のある傘の表面。

表面の色は焦げ茶色で光沢があります。
また傘全体に黒っぽい鱗片がありますね、恐らくこれは外皮膜の名残だと思われます。

この傘だけをみれば「ヘビキノコモドキ」と言ってしまっても差し支えないぐらいよく似ております。

2022.07.18 大阪

傘の径は6cmほど。

全体的には華奢ではありますが、そうでないものも見たことがあります。

さて、ここで近くにあった別の子実体を見てみましょう。

2022.07.18 大阪

これもツバの色が黄色いのが良くわかりますが、柄のかなり上部にツバが付着しております。

2022.07.18 大阪

そして驚いたのがこれです。
傘の表面が何かに傷つけられていますが(食べられちゃったのかな?)、その傷ついて凹んだヘリの部分が赤くなっているのが確認できます。
こんな特徴を持つことで思い浮かぶキノコがあります。

その名は「ガンタケ」

傘や柄などが傷つくと、その部分が赤く変色するということでガンタケと同定することが可能になります。

つまりこのキノコ、傘はヘビキノコモドキの様な形態をしていますが、ガンタケの重要な特徴も持ったキノコ、ということになります。

2022.07.18 大阪

こちらの子実体の柄は、最初の子実体の色と異なり表皮自体が赤みを帯びています。
これは恐らく個体差と考えて良いかと思います。

このキノコはいったい何ものなのか?

2018.06.25 大阪

最初にこのキノコと同じであろうキノコを見たのは2018年であるから、いまから4年前のこと。

その時のキノコがこの写真のものである。

傘はやはりヘビキノコモドキの様な風貌で、傘の下にちらりと見えているツバはしっかりと黄色であることが確認できるかな?
これを見つけたときに一緒にいた39氏がこんな風に言ったのを覚えている。

「お、これはミドリガンタケというヤツですな」

ミドリガンタケ、、、聞いたこと無かったが、このキノコに「ミドリ」という意外な名称が付けられていることに驚きを隠せなかった。

この時からしばらくはミドリガンタケには会うことは無かったのだが、去年あたりからちょこちょこ見かけるようになってきたので、ここいらでもう一度整理したいと思って今回取り上げてみました。

ミドリガンタケ

という和名までは分かった。
しかしこれはあくまでも仮称なので正式な和名ではない。
それでも図鑑などに載っているのであれば「きのこしるべ」で検索するとヒットするはずであるがそれも出てこない。

いったいミドリガンタケとは何者なのだ?

そこで検索してみるといくつかのページがヒットする

最初にヒットするのが oso さんのページ
1.oso的キノコ写真図鑑「Amanita sp. (テングタケ属 No.002)
http://toolate.s7.coreserver.jp/kinoko/unknown_fungi/amanita_sp_002/index.htm

ここではミドリガンタケが仮称で、学名が「Amanita rubescens var. annulosulphurea」であるという風に書かれていますね。

次に39氏のページが出てきました。
2.三十九さんの部屋「奈良のきのこ2018年9月3」
https://ameblo.jp/sanjukyu/entry-12509082495.html

この子実体も傘が傷ついて変色しているのがわかりますが、柄などを見ると少しひょろっとしているのと、全体的に白っぽいので少し違和感がありますが、ミドリガンタケの特徴が見て取れます。

そして北海道キノコ会のページでも掲載されています。
3.北海道キノコの会「ミドリガンタケ(仮)」
http://kinoko-hokkaidou.sakura.ne.jp/kinoko/agaricales/amanitaceae/midorigantake.htm

このミドリガンタケは非常にたくましく、いかにもキリンタケ節という感じです。
そして学名も記載されていて「Amanita rubescens f. annulosulfurea (Gillet) J.E. Lange」となっております。
osoさんのページでは「var.」となっているのが北海道キノコの会のサイトでは「f.」となっているのが分かります。

整理してみます。

Amanita rubescens という学名は和名ガンタケに付けられたものです。
それに「.f」が付けばAmanita rubescen「品種」ということで「形態が異なる」種であるということになります。
また「.var」を付ければAmanita rubescen「変種」となり「形態が異なる」に加えて「自生地が隔離している」という解釈になります。

つまり海外でもガンタケにそっくりだけど、ツバが黄色いことにより品種とか変種で扱われている、それがミドリガンタケである、ということになります。

ここで和名ミドリガンタケの現在の状況を高橋さんの解説から引用させてもらいます。

ミドリガンタケの学名は二通りあり、Amanita rubescens f. annulosulphurea (Gillet) J.E. Lange, Dansk bot. Ark. 2(no. 3): 11 (1915) については、変種として記載されたAmanita rubescens var. annulosulfurea Gillet [as ‘annulo-sulfurea’] (1874) を品種として降格し、組み合わせを替えた分類群である点に注意が必要です。

また現在Index Fungorumでは、欧州産annulosulphureaをAmanita rubescensのシノニムとして扱っており、ガンタケとの形態的な違いがツバの色のみということであれば、一時的変異ということも十分考えられるので、日本産についても形質の安定性を確かめる必要があります。

日本産の「ミドリガンタケ」はガンタケの一品種なのか、それとも一時的な変異なのか、それとも実は別種なのか、海外産のものとは別に日本産のミドリガンタケについて形態の違いを視野に入れて判断していく必要があるのでしょうね。

ミドリガンタケとはいったい誰の命名なのか?

  • 図鑑にも「ミドリガンタケ」という名前は無く
  • 「きのこしるべ」にも名前は無く
  • ネットを検索しても「仮称」とは書いてあるが、誰が命名したかは書いてない
  • ミドリガンタケ自体の情報が少ない

ということで誰が名付け親なのか、、、という肝心なところが宙に浮いてしまった。
そこで仕方なくTwitterにこんな感じで投稿してみた。

すると「ミドリガンタケ」という仮称については分からないが、、という前置きで高橋春樹さんから以下の様な返事を頂いた。

仮称の出典は知りませんが、ツバが緑色を帯びるAmanita rubescens var. annulosulfurea Gillet [as ‘annulo-sulfurea’], Hyménomycètes (Alençon): 45 (1874) [1878]は、現在ガンタケの一時変異と見なされることが多いようです。

https://twitter.com/har_takah/status/1560252960789053441

やはりガンタケの変異(var. )ではないか?ということですね。
そこでちょっと「ミドリガンタケ(仮)」とページのタイトルに書いてある北海道キノコの会のWEBサイトを高橋さんに示して

「北海道キノコの会のミドリガンタケが出典の様な気がしておりますが、定かではありません。」

というと高橋さんが「S山さんが命名者でしたか!!」と写真を撮られた方の名前をおっしゃったので、あくまでも推測ですが、、、と断った上、高橋さんに図々しくもS山さんに連絡を取っていただき「ミドリガンタケの命名者は誰なのか?」聞いてもらうことにしたのであった (#^.^#)

ほんと「人を巻き込むのが上手」と言われただけあるな、わし(笑)

S山さんは菌類懇話会のスライドショーでもお見かけしておりましたし、懇話会通信でも記事を書かれていて、その記事の内容の正確さ、緻密さ、検鏡力、検鏡図のどれをとっても一流だということは認識しておりましたが、まだ直接お会いもしておらず、いきなりダイレクトにメールするのもなんなので、高橋さんから聞いてもらえることは大変ありがたいことでした。

そして、一日も経たないうちに高橋さんからメッセージが返って来ました。
残念ながらS山さんが和名「ミドリガンタケ」と命名したわけではないし、命名者した方も誰かはご存じない、、ということでした。
メールアドレスを教えて頂き、僕の方からも事情をお話しすると、、、

S山さん自身は富山きのこクラブのブログの記事にある採取会の内容が掲載されていて、それらの写真の中に「ミドリガンタケ」というのがあり、その記事で初めてその名前を知ったということでした。

では命名者は誰なのか???振り出しに戻った。
またも真相から遠ざかった気持ちになりましたが、唯一の手掛かりである「富山きのこクラブのブログの記事」を探してみる事にしました。

「富山きのこクラブ」「ブログ」「ミドリガンタケ」

で検索すると直ぐに出てきました (#^.^#)
https://blog.goo.ne.jp/sola1one/e/104419265a7ef4908683263eee16115b

この内容を確認しますと、どうも日和田高原でのキノコ採取会で採取したキノコの一覧を掲載しているようでした。
参加者の名前を見ると知っている人の名前が半分、、、、

ん?この方達は菌類懇話会の人たちでは???

恐らく富山きのこクラブと合同で採取会でもあったのでは、、、と思いつつ、S山さんに「このページではないでしょうか?」と記事のURLを送るとまさしくこの記事でした。
そしてこの記事の中に「ミドリガンタケ」として貼られている写真が1枚ありました。
その写真には種名としてこう書かれていました。

ミドリガンタケ(青森仮称)

青森、、青森、、青森、、、誰なんだ?(笑)
例えば青木実さんが仮称を付けたのなら「青木仮(称)」、池田良幸さんなら「池田仮(称)」と言うように個人の名前+「仮」となるはずなのだが、「青森」さんと言う方はまったく知らないので、S山さんはご存じかな?と思って聞いてみてもやはり知らないとのこと。
すると、、、

もしかしたらT口さんあたりなら覚えているかも・・・です。

とのことで、採取会の参加者に名前を連ねていたT口さんにメールをすることにした。
実を言うと、T口さんには日本菌類学会で開催された「顕微鏡を語る」についてのメールをやり取りしたところなのでした (#^.^#)

そして、再度T口さんに別件で、、とメールしたのでした。

事情はこれこれ、こういうことで、「ミドリガンタケ」という名前を命名した人を知りたい、と。
僕の方からメールした8時間後、T口さんから返事が来ました。

実はめちゃくちゃお手間を取らせてしまっていたのでした。
まず、、、

T口さん自身は命名されたのは誰かは知らない、ということ。

また、「ミドリガンタケ」と同定したのは恐らく「同定の鬼」と呼ばれたI口さんである、ということは記憶にあるとのことでしたが、それ以上のことは不明とのことでした。

しかしT口さんはそれで終わらず「青森」というキーワードから、青森県のきのこ事情に詳しいA藤さん(当日参加していた)に聞いていただいたそうです。すると「ミドリガンタケ(青森仮称)」という文字を書かれたのはA藤さん自身であることがわかりました。

だとしたら、命名したのはA藤さんなのか??

というのはまだ拙速すぎるのです(苦笑)
A藤さんもやはり知らない、、、とのこと。

謎の「青森仮称」。
この名前を書いていた方も「知らない」というのは、闇が深すぎないだろうか、、、

そして、A藤さんは青森在住のY口さんにわざわざ電話をしていただき「ミドリガンタケの命名者はどなたなのか?」を聞いて頂いたそうです。

すると、、、

菌類懇話会の会員でもあるM谷さんだと言うことがわかりました!!\(^o^)/

「ミドリガンタケ」という名前は図鑑に載っているわけでもなく、WEBサイトで公開されたわけでもなく、「口伝え」で少しずつ広まった名前、、、なのだそうな。

やっとわかったミドリガンタケの名前の命名者。
ここにたどり着くまでに、高橋さん、S山さん、T口さん、A藤さん、Y口さん、そしてM谷さんと、何と6人ものキノコ界の巨人たちがリレーして頂いたことはまさに身に余る光栄で、感謝しかありません。
この場を借りてお礼を申し上げます <m(__)m>

ミドリガンタケとコタマゴテングタケモドキは同じものなのか?

ミドリガンタケの正体は分かってきました。
簡単に言うと「ガンタケのツバが黄色いバージョン」というだけのもの、でありますな。

しかし、以前からツイッタランドではツバが黄色いこのキノコを「コタマゴテングタケモドキではないか?」という噂がちらほらあり、僕もその噂に便乗して、ツバが黄色いガンタケ似のものがあれば

「コタマゴテングタケモドキの可能性ありますね」

なんて生意気な事を言っていた(苦笑)
しかし実際はコタマゴテングタケモドキを詳しく精査したわけではなかったので、改めて今回はこの課題に取り組みたいと思います。

2022.07.18 大阪

コタマゴテングタケモドキ (仮)が掲載されているのは「北陸のきのこ図鑑」ですので、それで内容を確認してみましょう。

ここで比較はミドリガンタケのデータは無いので、ガンタケのツバの変異だけとみなして、ガンタケと比較してみることにする。

大分類 小分類 コタマゴテングタケモドキ(仮) ガンタケ
発生 季節 夏~秋 夏~秋
  場所
コナラ林下に散生
針葉広葉樹の林下に散生,単生
3~5cm 4~12cm
 
半球形→丘状→扁平
半球形→饅頭形→扁平→浅皿状
  粘性 表面湿時弱粘性 表面湿時粘性あり
 
淡黄色~帯褐淡黄色→褐色→暗褐色と変色し周辺淡く
帯赤黄土褐色~暗赤褐色で周辺淡く
  条線
縁部に短くかすかな条線認められ
条線はない(記述無いので)
  粒点
全面に灰色~灰 褐色粒状を散布
全面に多数の灰白色~淡褐色粉粒疣を散布,縁部に内被膜 破片を垂下
大きさ
5~9×0.4~0.7cm
8~18×0.7~1.5cm
 
逆棍棒形で基部球根状となり末端やや尖り中空
逆棍棒形肥大した基部、中空
 
表面は傘と同色で変色も同様
表面は赤褐色で下方ほど濃い
  ツバ
上位に淡黄色で縁部褐色の膜質つばを垂下し
頂部に類白色(黄色)膜質つばを垂下
  ツボ
肥大基部に灰褐色の粉粒状つぼあり
肥大した基部に粉粒状つぼ破片を付着
ひだ 疎密
  白色 白色、赤褐色のしみを生じる
薄く 薄く
 
初めは白色, 傷や老成で赤褐色を帯び
白色、傷や老成で赤褐色のしみを生じ
  無味無臭 無味無臭
胞子 楕円形 楕円形
  大きさ
6.5~8.5×4.5~6μm
7~9.5×5.5~7.5μm
担子器 胞子性
4胞子性で12胞子性を混在
傘上表皮
細い菌糸の錯綜被で,その上に径20~50μmの球形~楕円形の粉粒細胞が覆う
菌糸 クランプ なし あり

さて、いかがでしょうか?
コタマゴテングタケモドキとガンタケの違いがあるところを赤字のボールドにしてみました。

この中で僕が注目したの「大きさ」です。
傘の大きさと柄の大きさ、両方ともコタマゴテングタケモドキはかなり小さいのです。
コタマゴテングタケモドキは「コタマゴテングタケ」+「モドキ」ということですから、仮名の命名者である池田氏は

ガンタケよりもむしろコタマゴテングタケに似ている

と思われたのだと思います。
文字だけで比較していたらかなり似ているのだと思いますが、実物を比較してみたら恐らくかなり質感とかが違うのかもしれませんね。

一応ミドリガンタケとコタマゴテングタケモドキの違うポイントを整理しておきます。
コタマゴテングタケモドキを起点に考えますと

  1. 傘の大きさ、柄の大きさ(長さ、太さ)がかなり小さい
  2. 傘の色の変化(淡黄色~帯褐淡黄色→褐色→暗褐色)がある
  3. ヒダに赤褐色のシミを生じない
  4. 胞子が一回り小さい
  5. 傘上表皮に球形~楕円形の粉粒細胞が覆う
  6. 菌糸にクランプがある

などの違いがある。
これが決定的なものかどうかは言えないが、判別する手段にはなるかと思う。

僕が掲載した写真はミドリガンタケなのか?それともコタマゴテングタケモドキなのか?

まずは決め手となる胞子の大きさやクランプを確認してみましょう。

2022.07.24 大阪産 胞子

胞子の形:類球形 サイズ:7.58 x 10.01 – 6.23x 8.59

原点に戻ってきた。
最初にアップした写真をもう一度ここに貼ります。

胞子のサイズはガンタケよりも少し大きいが、コタマゴテングタケモドキとはかなりかけ離れているので、ここはミドリガンタケに近いと言える。

2022.07.24 大阪産 クランプらしきものがある
2022.07.24 大阪産 クランプらしきものがある

菌糸の写真を2枚掲載した。
クランプ探しは大の苦手であるが、恐らく上の写真と下の写真両方ともにクランプがあると思うのだがいかがでしょう?

だとすると、1.胞子の大きさ、2.クランプがある、という2つのポイントでこれはミドリガンタケに近い種であることが分かる。あとは肉眼的にはサイズ感を見る限りコタマゴテングタケモドキほど小さくはないのでやはりミドリガンタケに近いと思われますが・・・・?

本当に「ミドリガンタケ」って言ってしまっていいのか?

という疑問が残るので、もう一度原点に戻ってみます。
最初の写真を貼ってみますね。

2022.07.18 大阪

で、もういっちょ、北海道キノコの会の「ミドリガンタケ」を貼ります(ご本人承諾済)。

写真撮影 S山さん

うーむ、、どこか違いますね。
どこが?というとやはりこの傘表面の光沢とか、傘肉の厚み、あとは柄の太さとか傘と柄の比率など。

ところが僕が撮影した2018年のものはかなり北海道産のものに似ております。

2018年 大阪

どうでしょう?北海道産のものに似ておりませんか?
この傘の光沢、そしてどっしり感。
ツバは言わずもがな黄色であります。

また、Twitterでトミーさんが以前アップしていた写真を許可を得てここに貼らせてもらいます。

いかがでしょう?
このトミーさんの写真は僕の方の写真とかなり似ていますね。
傘の外皮膜の名残とか柄の細さなど、、、、

実はちまたで「ミドリガンタケ」と呼ばれているものは、次の2つのタイプに分かれるのではないか?と考えているのです。

  1. ガンタケタイプ
  2. ヘビキノコモドキタイプ

形態的に見るとやはりガンタケタイプのものがいわゆる「ミドリガンタケ」であり、ヘビキノコモドキタイプのものは別種なのではないか?という疑問が出てきます。

すなわち、「キリンタケ節であり、傷つけると赤くなり、ツバが黄色いきのこ」だというだけで、一つの種にまとめてしまうのは無理がある、、ということなのです。

つまり僕とトミーさんのミドリガンタケでもなく、コタマゴテングタケモドキでもない第3のキノコ、ということになります。


ミドリガンタケはまだ日本では正式に記載されていません。
ですので学名Amanita rubescens f. annulosulfur」が充てられてはいますが、実際には本当に同じものかというのは分からない、というのが現在のところだと思われます。

また、コタマゴテングタケモドキも同じく「仮称」であり、こちらは Amanita sp. となっていますので、まったくもって謎なキノコであります。
そして第3のキノコも同じく Amanita sp.。

ミドリガンタケを巡る旅から永遠に我が家に戻れそうもないな、、、

でもいつか誰かが解明してくれることを願って、、、(#^.^#)

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