きのこはどうやって胞子を遠くに飛ばすのか?(まとめ)


風の使い手たち

【注意】
この話は科学に無知な筆者が付け焼き刃の知識を基に書いた、いわゆるエセ科学と同等の記事で、内容的な正確性は未検証です。

きのこと揚力と胞子散布の関係が気になって、年末年始にふと流体力学の入門書を手に取ったのをきっかけに、気が付けば膨らむ妄想のままに第1仮説から第10仮説まで、勢いに任せてぶち上げてしまいました。

序章でも述べたように、おそらくこれらは十中八九間違っているとは思います。しかしその一方できのこのデザインにまつわる数々の疑問が、流体力学を使って次々と説明できてしまうことに爽快感を覚え、それが第10仮説まで突っ走る原動力になったことも事実です。こうして仮説を組み立てているうちに感じたのは、これはもしかしてある種のSF小説なのではなかろうかという思いでした。

未だに実現してはいないものの理論的に絶妙に組み立てられてた宇宙旅行やタイムトラベル、そんな感覚に近い世界がきのこの向こう側に展開されるワクワク感は、自分で言うのも何ですが鳥肌が立つほどの楽しさなのです。そのような意味では専門家が見ればボロだらけの理論も、SF小説と考えればそれなりに楽しんでいただけるのではないでしょうか。

ところで今回はきのこの傘から入ったこともあり、担子菌門のきのこに終始してしまいました。胞子散布であれば子嚢菌門についても説明すべきでしょうし、チャワンタケの仲間ならばできそうな気もします。しかしチャワンタケの仲間には何らかのきっかけで自ら胞子を噴出するなど、安易に気流だけでは説明しにくい点も多々ありますので、やるならもう少し観察を重ねて習性を知ってからにしようと考えています。(もし他にやってくれる方がいれば大歓迎です)

Fig.11-1

また地上生の担子菌門でもチャダイゴケの仲間は説明できていません。実を言うと一時は説明できるかと思ったのですが、あまりに無理があると考えて諦めたのです。

せっかくなので紹介すると、一つはペリジオールが雨粒の落下衝撃で飛び出す際に、高速で飛び出す水流に包まれることで姿勢が安定し飛距離が伸びるというもの(コアンダ効果を想定)、もう一つは飛び出す際にバックスピンがかかることで揚力が発生する(マグヌス効果を想定)というものでした。残念ながら公開されている動画を見たところ、どちらもあり得ないことが判明し、これらの説はお蔵入りとなりました。

ともあれ、こうしてこじつけの理論できのこと流体力学の関係を説明しながら思ったのはきのことカビの違いです。よく言われているのは目に見える子実体を形成するのがきのこというものですが、実は見えるか見えないかではなく、優れた風の使い手として進化を遂げたのがきのこではないかと今は思っています。

と、たまたま頭に浮かんだ「風の使い手」という言葉を書きながら、まるでナウシカではないかと気付き、菌類とナウシカという偶然の組み合わせに熱いものがこみ上げかけたのですが、冷静に考えるとナウシカに出てきた菌類は残念ながらどう見ても今回説明を割愛してしまった子嚢菌門なのでした。ちゃんちゃん。


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