どんぐりのそばで(クモノスアカゲヒナチャワンタケ)
早春。木々たちは萌黄色の新芽を出し始め、暖かな空気とともに体が動きやすくなる時期になりました。ここは福岡県。どんぐりがたくさん落ちている森の中を歩いてきました。
このところ、晴れの日が続いている森の中では歩くたびにパリパリとポテトチップスを割っているような音が聞こえてきました。
「さすがに、きのこは無いかな…」
と諦めかけた時、階段の影に小さな小さなお茶碗方のきのこが目につきました。
それは、黒くなったどんぐりの実や破片、また腐った葉っぱのようなものから白い菌糸を伸ばして生えていました。
クモノスアカゲヒナチャワンタケArachnopeziza aurelia (Pers.) Fuckel
■子のう菌類
■特徴
お茶碗(子実体)の大きさは最大4㎜。外側は鮮やかなオレンジ色の微毛に覆われる。内側は、クリーム色で滑らか。菌糸は白く、落ち葉の隙間やどんぐりに広がっている。子実体に近くなるにつれやや黄色を帯びる。
■発生時期
今のところ、春(3月〜5月初旬)にしか見たことがない。
落ち葉に埋もれたどんぐり、または破片、落ち葉から発生しているのを観察できた。
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