冬のキノコ探し

去年の12月頭、ナメコ採りに行き、「ナメコどん兵衛」を食べた。

そのイベントはつまり「キノコ散策終了のしるし」、なのだ。

それを機に冬眠に入り、アミガサタケやツバキン(ツバキキンカクチャワンタケ)の声を聞く頃になるまで(つまり初春ですな)ずっと冬眠し続けているのが常であった。

しかし、、、冬眠しない「穴持たずのクマ」の様な人たちがいる。

その人達は冬なのに、雪などにもめげず、キノコも少ないのに、寒い中、山の中に入ってキノコを探すことをやめない。

そんな川口浩探検隊の様な人たちにあやかって、、、冬のキノコ探しをしてきました。

まずはターゲットを定めた。
冬に出てるキノコは少ない。極端に少ない。
その中でも暗い杉林の中にキラリと光るようにひっそりと生えているスギエダタケ。
実は僕がまだほとんど見たことが無いという、そのスギエダタケを第一目標として探索することに決めた。

そしていつも観察会をしている六甲山系の山に登ることにした。

最初に見つけたのはこれ、、、

1.エノキタケ

エノキタケ

なんの木の切り株だろうか、、、数は多くなかったが、なかなか新鮮なエノキタケを見ることが出来た。

エノキタケ

そのエノキタケを抜いてみた。
樹皮の間から出ていたものなので、樹皮の奥の方まで根(偽根で良いのかな?)を伸ばしているのが良く分かる。
 

2.不明菌

不明菌(科すら不明)

葉っぱを分解しているように見える。
たぶん落ち葉分解菌なのだと思われます。

裏返してみるとこんな感じ。

不明菌

僕:「この傘の形からキツネタケの仲間かな?」「でも、該当するキノコなし」
A部さん:「私の知る限りチチタケの仲間の様な気がする」
僕:「しかし傷つけて無いので、乳が出るかはもはや不明なり。」
N田さん:「葉っぱから出てるからクヌギタケ属かも」

そして先ほど有力な情報が!!

S田さん:「普通にチャムクエタケモドキじゃないっすか?」

確かに良く似ております!!

「吉敷川だより」さんから、、、
http://blog.goo.ne.jp/1596yassan/e/b6e45ad158b1d09830cb8e568ef1437c

アセタケ科チャムクエタケ属だそうな、、、

しかし「チャムクエタケ」ってどういう漢字なんだろか???
 

3.ビョウタケ(モエギビョウタケ?)

ビョウタケ(モエギビョウタケ)

実はとっても見たかったビョウタケ。
なぜかと言うとよく見て下さい、何個かのビョウタケが平べったくなってるのが分かるでしょうか?

菌友さんがこの前撮っていたんだけどこのビョウタケ、チャワンタケの様にもっと大きく平べったくなるんですよね~
知りませんでした。

ただちょっと気にかかるのが出る時期なんですよね。
通常は夏~秋のものなのですが、ビョウタケ、モエギビョウタケ共に1月にこんな感じで出るってのはちょっと変なのです。

が、しかし、条件さえ合えばこんな冬にでも出る、ってことが分かったのはとってもいい収穫ではありますね。
 

4.不明菌

不明種

謎のキノコ
これは何かの「成れの果て」なのですが、深く追求するのはやめましょう(笑)
あまりフォトジェニックじゃないしね、、写真撮るのも迷ったぐらい、、、

5.ツチグリ

ツチグリ

これはノーマル型のツチグリですね。
外被膜の模様が体部消えかけているいるので、地上に出てきてからかなり経つのだと思われます。
しかし、天辺を押すとまだまだ胞子が出てきてましたので、かなり経つと言っても1ヶ月ぐらいでしょうか、、、

どなたかツチグリに詳しい人、教えてほしいです!!
 

6.タマキクラゲ

タマキクラゲ

タマキクラゲは秋ぐらいに見てもほとんどスルーですが(笑)冬は貴重なキノコですよね?

7.マツカサキノコモドキ

マツカサキノコモドキ

今時期にもまだ出てるのですね、、、

マツカサキノコモドキ

実は最初は「ニセマツカサシメジだ!」と思ってたんですが、図鑑でもう一度よく調べたら、これマツカサキノコモドキの方ですよね、、、
決め手は、、、

・柄が上部は白で下部は橙
・柄が白い粉に覆われてない
・根本に長毛がない

などなど
なかなか覚えられないのが難点(笑)

8.シイタケ

シイタケ

間違わないでくださいね。

「野生のシイタケ」

ではありません。
これは

「野良シイタケ」

と呼んでください。
あくまでも栽培したシイタケの胞子が野生化したものなんです。でも「天然」じゃないのであくまでも「野良」にこだわりたい(笑)

9.マツカサキノコモドキ???

マツカサキノコモドキ(?)

さてさて謎なキノコを発見しました。
このキノコ、、、出ているのは松ぼっくりからでは、、ありません!!!

でも見た目、マツカサキノコモドキなんです、、、

マツカサキノコモドキ

どうですか、、この二つ。
形態からしたらマツカサキノコモドキそのものなんですよね~

でも松ぼっくりから出てない!!!

そんな事ってあるのでしょうか???

実は「ある」そうです。
これも先ほど教えてもらった情報。

「地面の中に潜ったものは、松毬から出るものより、より大きなものが出る」

のだそうな、、、(@_@)
 

10.ヒメキクラゲ?

ヒメキクラゲ

もう乾燥してしまったヒメキクラゲだろうか、、、
さすがに気持ち悪いですね(笑)

まぁこれを食べる、という人はいないでしょうけど、K島さんぐらいだったらやってくれるかも!!(期待 w)
 

11.カンゾウタケ

カンゾウタケ

ちょうどこの間、「六甲山のキノコ展」を御影高校がやっていたのですが、その時に見た乾燥標本のカンゾウタケと全く一緒(笑)
こうやって見ると放置されて腐ってるアケビの実に見えますね!
 

12.エノキタケ

エノキタケ

なかなかでっかいエノキタケの株がありました。
樹種はたぶんアラカシの木。
初冬からずっと出続けているようですから、もうしばらく条件が良ければ出るかもしれません。

これは少し頂いて帰りました。
さて、何に入れて食べようか???何も思いつかない(笑)
 

13.ヒラタケ

ヒラタケ

あるかなぁ、、と思って山を降りていたら、やはりありました。
この場所はキクラゲやシイタケ、そしてヒラタケと腐生菌がうようよしている場所なんです。
まぁ量は多くないし、あまり美しくないですが、こういう姿が見れるのは嬉しいですね!
 

14.キクラゲ

キクラゲ

少し黒くなっていますが、ノーマルなキクラゲでしょうか?
なかなか新鮮な感じでした。
 

冬のキノコたち、如何でしたでしょうか?
肝心のスギエダタケは見つかりませんでしたが、種類としては12種類ほど見つけることができました。

冬眠している場合じゃないですね(笑)
 

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