エノキタケ

普通の人間からきのこびとにへんげして7年
京都の町中に住む私が、主に都会のキノコを中心にレポートさせて頂きます。

一回目の今回はみんな大好き!!エノキタケ:榎茸(Flammulina velutipes)です!!

きのこびとにとってのエノキタケは市販されている真っ白なもやしっ子ではなく秋の終わりから、春までの間生える茶色いきのこです。
これです。

エノキタケはこの色が本来の色で栽培物は光を当てない状況で育てるため真っ白なままらしいです。
この野生のエノキタケ、昔は山までよく探しに行ったが、最近近場でも発生する事が解りました、そこはどんなところかというと、近所の公園です(チャリで1分)。

エノキタケはエノキなど様々な広葉樹の切り株にはえますが、近所の公園では管理者によって木の伐採が行われており、エノキタケにとっては都合が良いのでしょう。
こちらの公園ではこの一見南国風の謎の木の切り株に良くはえています、この木なんの木??

さて、味見用に採っている最中に公園で遊んでいた小学生がいぶかしげにこちらをのぞき込みますが、ここでも菌活です、「これは鍋とかに入っているエノキタケだよ、おいしいよ」、野生の勘でコイツやばい奴や…..みなかった事にしよう……と思ったのでしょう、何も言わずススーと去っていきました。

このように市内でのキノコ狩りは常に人々の好奇の目にさらされるために、何か聞かれた時にいくつか解答を用意しておけばよいと思います。

例えば、

パターン1
子供に聞かれたとき→これはおいしいキノコだよ!おめぇもキノコ仲間に入えれ!!

パターン2
食い意地が張ってそうな大人に聞かれたとき→これはフラムトキシンという毒のあるキノコですよ、危ない早く下がって。

パターン3
警察→コスプレですかーすごいな!あっ塾の時間だ帰らなきゃ…….

このように、きのこびとの心得としていくつかの回答を準備しておくと不測の事態にも対応できます。

また、少し足を延ばせば(バイクで10分)道路沿いの立ち枯れの木にエノキタケが大量に生える木もあります、こういう木はきのこびとの間では御神木と呼ばれ崇められています。きのこびとをやっていると、なめこやひらたけ、ならたけ等がびっしりと生えた御神木と出会うことがありますが、こういうのは忘れられない思い出になります。

御神木で採取した自己最高記録の株、関西菌類談話会の手ぬぐいと比較してみました。

さて肝心の野生エノキタケの味です、醤油と酒で甘辛く煮てみましたが、匂いや味などは市販のものとそっくりで、しかもうま味が強い気がします、こりゃ旨い!!

野生のエノキタケとってもおいしいのですが、あまりにも町中で発生するため、犬や酔っぱらいのおしっこ、大都会の喧騒など余計なものが入っている可能性もあるので、もし食される場合はそこんとこ要注意!!

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