「きのこ展」(京都府立植物園)に行ってきた(前半)

手作り感溢れたポスター(笑)

10月29日(日)、台風がほぼ近畿を直撃している最中に京都府立植物園で行われている「きのこ展」に行ってきました。

主催は「関西菌類談話会」

いわゆる「菌類の専門家」と言われる人たちがずらりと名を連ねている会である。会場の中に入るのは若干緊張しましたが、それでもずらっと並べられたキノコたちの姿を見たら何故かホッとするのは、キノコたちの息づかいがそこに感じられるからなんでしょうね。

会場の中を覗いて驚きました。
この台風の中、こんなにも人が集まっているんです!!

僕の場合、京阪の出町柳駅から歩いて約30分でここ京都植物園に着きました。
着いた時にはカバンや靴の中は雨でドボドボ状態。もちろん台風の日にそんなに歩くやつが悪いんですが(笑)、それでも「台風やからヤメとこ」と言う人は少なからずいたと思います。

そんな「行くのをヤメた」という人を差し引いてこれだけの人が来るってどうよ?

もし雨じゃなくって、いい天気だったらきっとすごい人でごった返していたのかもしれませんね。

生のキノコをトレイに、、持って触ることも出来ました。

まずは「生きのこの展示」であります。
いったい何種類あるだろうか、、というぐらい沢山のサンプル。
良くもこれだけ集められたなぁ、と感心しながら、さすが関西菌類談話会!と思ってしまいましたね。

で、生きのこですから、その臭いにかなり圧倒されつつ、キノコのサンプルをじっくり見て回ります。
そしてある場所に来てピタッと止まりました。
それはフウセンタケエリアに移動したとき、、、思ったのは

「やっぱりフウセンタケは『フウセンタケ属』で終わってるの沢山あるなぁ、、」

なんて思っておりましたね。

フウセンタケ属がいっぱいいた

やはり僕達素人はどうしても名前を無理矢理でも付けてしまいがちですが、逆に専門家となると無理やり付けるぐらいなら付けないほうが断然マシ、という感じなんでしょうね。ずらりと並んだ「フウセンタケ属」(種までは特定していない or 出来ない)にそんな事を考えていました。

そして今まさに話題騒然のハタケシメジ!!(笑)

ハタケシメジが沢山だ~

今の時期には沢山あちらこちらで出ているようですが、残念ながら僕のところではほとんど見つけることが出来ません。その代わりと言って良いのかなんなのか、このトレイに載った山盛りのハタケシメジはまさに「今が旬」といったところでしょうか。

「これは、ハタケシメジです!」

ってきっぱり言っちゃっていいですよね?(笑)

そしてこれは「凍結乾燥標本」ですね。

一度マイナス40度まで凍らせて、そのまま乾燥させる、という方法らしい。
いわばカップヌードルの具と同じ製法ですね?(笑)
しかし家でやろうと思ったら、これは無理ですよね、、、(T_T)

次にやって来たのが顕微鏡コーナー。

謎の部位「シスチジア」も、そこにおられた担当の人に教えてもらいました。
いつも顕微鏡を見る人達のサイトを見ていると、しきりに「シスチジア」という言葉が出てくる。説明を見てもよくわからないし、顕微鏡の写真を見ても益々わからない。

・・・で、

「シスチジアってのは何ですか?」

と聞いてみました。
担当の方の答えは明確だ。

「私にも良くわからない」

(笑)

実際にシスチジアと呼ばれるものがあるのだそうだが、何故そのようなものが存在するのか?というのは良くわからないらしい。ある説によると、ヒダとヒダとが接触しないように、、、という事らしいが、その説には担当の方も

「ヒダどうしが疎のものにもシスチジアはありますからねぇ、、」

と疑問を呈しておられました、、、そらそうだな。

人間の身体の中にあるあらゆる部位には、それ相応の「役割」があって、それは科学の進歩とともに解明されてきたものであると理解している。しかし菌類にはまだまだ解明されていない謎の部位がまだまだあって、その一つが「シスチジア」だと言うことがわかったのでした。

子嚢も見せてもらいました。

チャワンタケの子嚢

これはチャワンタケ、アミガサタケの子嚢で、一つの子嚢の中に8個の胞子が入っているのがはっきりとわかりますね。
「キノコ検定本」ではイラストで描いてあったものが、こうして実際のものを顕微鏡を使ってリアルに見れるというのは何よりも「子嚢」を実感することができましたね。
これでやっと人に説明することが出来そうです (^_^;)

カキノミタケ

カキの種からキノコがニョロニョロ出ている~(笑)

担子菌類の胞子

担子器という胞子の製造器(?)の中には胞子が4つづつ入っているんだっけ?

そしてどこからかフルーティな香りが漂ってくるなぁ、、と思っていたらおりました!!スッポンタケ!!

スッポンタケたち

前日にK上さんがここに来ていてメッセンジャーでこんな報告をくれました。

「いりさくん、スッポンタケいつもと違うにおいだったよ~」

ほぅ、、「いつもと違うにおい」とな???

と謎の言葉をちょっと楽しみにして行ったのですが、、いざ嗅いでみると

「なんだいつものフルーティな香りやん、、」

と、その良い香りを再認識した次第でした。
やはりスッポンタケはフルーティです。
誰が何と言おうとフルーティ!!

あぁ、これも談話会の人と話したら良かったとちょっと後悔、、、
 
 

つづく、、、

 
 

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