白バック写真をどう撮ればいいのか?

白バック写真を最初に見たのは大作さんのブログ「KINOKOWEB」でした。
「KINOKO WEB の『きのこ白バック』写真」
https://blog.goo.ne.jp/kinokoweb/c/591baad72885078346614908406e3202
もう美しさにうっとりしますよね。
7年ぐらい前だったかな?一度撮影しているところを覗かせてもらったのですが、CARAVAN(日産のバン)の荷台の所に白バック用の撮影セットが組まれており、今しがた採取して来たキノコをバシャバシャ撮影できるようになっておりました。
その「秘技」については「これはもしかして企業秘密ではないか?」と思って詳しく聞かずじまいでしたが、
「ほう、、こうやって白バックが生まれてるんだなぁ、、」
と感心したものでした。
と同時に、僕の場合はキノコ散策に行く際は基本徒歩なのでこれはいくらなんでもマネできないなぁ、、、と諦めておりました。
すると去年の事です。
ヒカル氏がTwitterにこんな画像をアップしていたのです。
この写真は「現地で撮影した」とコメントされているので、何らかの撮影セットを持って行って採取したその場で撮影されたのでしょう。どうやって撮影したのか聞いてみたら気軽に教えてくれました。
白い板の上に半透明の白いアクリル板を重ねたものを背景にしています。比較的影ができにくいです。↓のような感じになります。 自然光の拡散光で撮ることも多いですが、Hydnellum sp.の写真はLEDライトで照明しています(^。^)
https://x.com/hikasukepon/status/1825865523361624092
なるほど、ポイントは
「半透明の白いアクリル板を白い板の上に重ねる」
なのね。
そう言えば大作さんもそんなのを使っていた気がするなぁ、、、、と思い当たった。
屋外であればヒカル氏の様に自然光か光が足りなければLEDライトを当てたらこんな感じで撮れるのなら絶対にアリですよね。持ち歩きもほとんど邪魔にならないですし、LEDライトなどは普通に持っていますしね。
ただ僕の場合屋外で見つけて直ぐに撮影、、、というワケには行かないので、どうしても持って帰ってからの撮影となります。持って帰ってからの撮影で一番問題になってくるのは「光」なんです。
屋外での「太陽光」というのは実に偉大か!というのを思い知るのは室内で撮影した時ですよね~。
あれだけ明るく、ムラなく、とっても自然な光で被写体を照らしてくれる、、、というのをLEDのライトで実現しようと思ったらなかなか難しいものなのです。
また、室内撮影であればこの様な「撮影ボックス」を購入すればLEDも付いていて光はある程度得られるかもしれませんが、僕的にはどうもこれが苦手で(面倒くさい、直ぐに壊れる)以前買ったのですが、結局使わずじまいでした。
https://amzn.to/4nhDj8L

だとしたらどういうのが良いのか?
色々試してみました。
白いアクリル板とLEDライト2台での撮影

これの説明をしますと、Hikaru氏に教えてもらった様に白い紙の上に白い半透明のアクリル板を置いて、その上に被写体を置いております。
LEDライトは1台では影が出来てしまうので、同じライトを2台使って撮影しております。
ライトは屋外での撮影でも使っているもので、柄を少し明るく照らしたい時などに使用しているライトです。
「Neewer ビデオライト 撮影ライト」
https://amzn.to/45wtnSF

Neewer ビデオライトは光の強さを1~99まで変えることが出来るのですが、今回の場合光の強さはMAXの99です。
部屋で撮影する際はかなり強い光を当てないとダメ、ということですね。
こういう感じで光を当てることにより影がかなり少なくなり、白いバックの上に浮いた感じになります。
また撮影にはTG-6を使っていて撮影モードは「顕微鏡モード+深度合成(5枚)」で撮影しています。
ただし普通に撮るとかなり全体が暗くなってしまうので(被写体の明るさによるが)、露出補正はなからず明るめに設定変更して撮影しています。
撮影したものはこれです(トリミングのみで色補正なし)。

これも悪くは無いと思いますが、以下のポイントが気になります。
- バックが完全に白ではない
- 影が薄く付いている
ですので、ここはちょっと色補正をかけなければなりません。

白はほぼ完全に白になったと思いますが影が残っておりますね。
また加工によって被写体が明るくなりすぎるのを防ぐために、暗い部分をより暗くするように変更してみました。
トーンカーブはこんな感じです。

ただ、ちょっと不自然さが漂ってくるのが気になりますなー(汗)。
バックを白くするためにトーンカーブの白い部分を高くし、それでは被写体も白くなるのでやや黒い部分を黒めにする(いわゆるコントラストを強めにする)、ということで、鮮やかになるけども不自然な色になります。
それと、やはり影が消えない、というのはあまりよろしくないですね。
虫などの場合であれば影というのは存在しているのが普通(自然)のようですが、キノコだと正確な子実体の色目や形を見るためにも影は出来るだけ消したいところです。
また出来るだけトーンカーブでの色補正を出来るだけ少なくしたいものです。
何故ならやればやるほど不自然になってくるからでーーーーす!!(涙)
ではどうすれば良いのか?
考えました。
バックを白く明るくすればいい!!
のだと。
バックを明るくするために実はこんなのも買ってみました。

「テープライト」と呼ばれるものです。
半透明のアクリル板の下に何か白い容器を置き、その容器の中にこのテープライトを張り巡らして明るくするのです。しかしそれをするには工作が必要になってきます。
工作、、、僕にとってそれは鬼門の言葉。
そういう「装置」を作ったらいいなぁ、、とは思うものの絶対にまともなものが出来るわけないのを自覚しているのですが、たまに「もしかして出来るかも」と思ってしまう自分がいるのですが、やはりやりかけると「あ、やっぱりダメだわ」と才能の無さに気付くのでした。
白いアクリル板とトレース台とLEDライト2台での撮影
しかしこれで諦めてはだめですので、何か他に良いものはないのか?
と検索しているとこんなのを見つけました。

「HSKトレース台A4薄くて軽い6ミリメートルタッチ調光器」
https://amzn.to/3UKWiw5
これねぇ、左のスイッチをONにするとこの真ん中の白い板が光ってくれるんですよね~
このトレース台を敷いて、その上に白い半透明のアクリル板を置いてセミの抜け殻を撮影してみました。

うおー!!こりゃいい!
補正はまったくかけていないのですが、少し影があるものの、バックはほぼ白バックになっております。
これを少しだけ加工してみます。

全体の色合いも自然ですし、影もほとんど気になりません。
この写真でのトーンカーブは以下のような感じです。

ほとんど補正せずに使うことが出来ます。
つまりは補正しなければしないでいいほど自然に近い写真になります。
それではキノコで試してみましょう。
1枚目はトレース台を敷いて撮影してもので、2枚目は紙の上に半透明のアクリル板を置いて撮影したもの。


これは少し加工を加えたものですが、比べてみると2枚目に影が見えているのわかりますね。
それではもう一枚見てもらいましょう。


これも少しだけ加工していていますが、1枚目のトレース台を使用したものは影が無く、バックも完全に白になっています。
2枚目は白い紙の上に半透明のアクリル板を置いて撮影したもので、かなり影が目立っております。
もちろんもう少しライトを調整したらもっと影は小さくなるかもしれませんが、補正すれば色が不自然になってくるのがわかります。
では最後に撮影風景を見てもらいましょう。

ポイントは
- 2台のLEDライトを使って
- LEDライトの明るさはMAX
- 白い半透明のアクリル板を使用
- アクリル板の下にトレース台を置いてこれも明るさはMAX
- カメラはTG-6
- 顕微鏡モードで深度合成モード
- 露出補正で明るめに撮影
- 撮影後の画像はトーンカーブで少し色補正
という感じでしょうか。
まぁ家で撮影するんだから一眼レフの深度合成でも良いのですが、TG-6の方がなんせお手軽なのですよね。
さて、いかがでしょうか?
「バックが白くならない」ということで色々試してみましたがこれが一番お手軽で、しかも良い感じに仕上がります。
他に「こんなやり方があるよ!」という方がいれば是非是非コメントを頂ければと思います。


