真冬の星屑(マユハキタケ)

今日の気温は0度を下回る、とても身の凍るような寒さでした。
台所に置いていた花瓶の中の水は凍り、蛇口をひねっても水が嫌な音を立てながら流れていました。
大きな空は、厚みのある灰色の雲が湧き出すように続々と、山の向こうから動いてきていました。
いつも見慣れた道を歩こうとしましたが、真っ白な雪に覆われ道らしい道は見られず…代わりに鹿の足跡が点々とついていました。

さすがに今日は事務仕事。と思っていましたが“雪”は私にとってとても貴重で、なかなか見られないものだったので雪に触れられて楽しかったです(笑)
そんなこんなで雪の森の中を歩いていました。

周りは雪をふむ足音以外、何も聞こえてきません…

静まり返った森の中は、一面銀世界でした。

この辺りには、常緑広葉樹の大木が何本か生えていてその木々の下はまだ落ち葉がちらちらと顔を出していました。
そこには大きな枯れた木が横たわっていました。寒さで表面は凍り、冷たくなっていたその木にはぽつぽつと、何か白っぽいものや黄土色のようなものがついていました。

先っぽは筆のように柔らかく、指で触るとココアパウダーのような粉がべったりとつきました。
採ろうとすると、根本は木のように硬くなかなかとれませんでした。

「マユハキタケか!」

このマユハキタケ、大きな木の丸太にぽつぽつと星屑をちりばめたように生えていました。白っぽいところはまだまだこれから成長するであろう子供たち。黄土色になっているのは、胞子を飛ばしている大人たち。
冬場の夜空は透き通り、星たちの輝く姿を観察することができますが、地上はまた違った星たちが見られるかもしれませんね。
1人1人表現の仕方は違いますが、そんなことをふと感じさせてくれたきのこでした。

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