大作目線
2014年9月。
大作さんとミカさんと一緒にきのこ散策に行きました。
千葉県のとある場所。
今や大作さんは「キノコ写真」の大家で、大作さんは名前は知らなくっても大作さんが撮った写真を見たことある、とか、大作さんの写真を使ったキノコ図鑑を持っている人、ってかなり多いんじゃないでしょうか?
一部だけ紹介すると、、、
大作さんの名を世間に知らしめたのはこれじゃないかな?
「見つけて楽しむきのこワンダーランド (森の休日)」
それとかこの図鑑の写真達なんかもスゴイ!!
「くらべてわかるきのこ 原寸大 (くらべてわかる図鑑)」
また最近で言えば当然話題になったこの図鑑ですよね!!
「きのこ[改訂版] (小学館の図鑑 NEO)」
どう?スゴイでしょ?
去年の夏に会った時も何冊かキノコ以外の図鑑の仕事も抱えてるって言ってましたなぁ、、、
さてそんな大作さんに「千葉に出張で行くのでキノコ散策連れてって~」とお願いして連れてきてもらったのがその場所なのでした。
関西とはかなり環境が違っていたので、かなりワクワク、、ドキドキ。
明るく陽がたっぷりさすようなところで、コナラやクヌギ、そして針葉樹林もところどころに生えているいわゆる混成林で、近くに池などもあるので適当な湿度も保たれている森なのでした。
そこでは各自バラバラで写真や絵を描いたりしていたのですが、一通り写真を撮って大作さんはどこにいるんだろう、、と探しに行ったらミカさんが絵を描いているのを発見した。
近くで大作さんは何故かしら蛾を追いかけていました(笑)。
「そこにね、ハナオチバタケがあったよ!茶色だけどね」
と言ってまた網を持って蛾を追いかけ始める。
そのあどけない様子に「少年かよっ!」と密かにつっこんだ僕なのでした。
そしてハナオチバタケの写真を撮った後に、ミカさんがスケッチしている場所に行ってみた。
「あぁ、これは?」
ミカさんがまさにスケッチしているそのキノコを指して聞いてみた。
「ツルタケって、、大作さん言ってたよ」
あぁ、ツルタケかぁ、、まだキノコの事をあまり知らなかった僕はツルタケの姿かたちを頭の中に叩き込んだ。
「よし、じゃあ写真を撮ろうかな、、、」と三脚を立てようとしたら、
「大作さんはね、ここから撮ってたよ」
とミカさんは僕が三脚を立てようとしていた場所と違うところを指差す
「あぁ、、ここかぁ、、ここなら日の当たり加減もバッチリやなぁ」
持っているカメラやレンズは違うのでまったく同じ写真にはなるはずもないが、しかし、これぞ「大作目線」という場所には間違いない。
このポイントから撮ればキノコの姿が一番綺麗に表現できる
という場所、そんな場所を探すのがいい写真を撮るための第一歩なのですね。
「それとね、、キノコの周り、とっても綺麗でしょ?」
そう言えば、、とミカさんが言う「キノコの周り」を観察してみた。
確かに綺麗だ。いや、人工的な「綺麗さ」ではなく自然の「綺麗さ」なのである。
「それねぇ、大作さんが綺麗に掃除したんだよ~」
「でも、全然そう見えない!」
「そう見えないところが『ミソ』なのよね~」
つまりどこまでも「自然」であること、そしてその自然の美しさが「演出」されているのだ。
キノコ自身もフォトジェニックで、撮るポイントも教えてもらい、そしてお掃除具合も完璧
そんな至れり尽くせりのポイントで、今写真を撮ろうとしている自分が何とも贅沢な瞬間にいるのだなぁ、、と感じたのでした。
そして撮った写真がトップの写真。
もう一回貼っておこう。
これ「大作目線」なんですよ!うっしっし (*^^*)
でねぇ、つい先日この写真をインスタにアップしたところ、フォロワーさんからこんなコメントが入った。
「はじめまして。息子が『ドラえもんの図鑑にもツボ付写真があったはず!』と見せてくれました。そして『一緒〜』と興奮してます✨」
あ、もしかして、と思い僕はこう返事した
「小学館の図鑑ですか?このキノコはその図鑑のカメラマンさんと一緒に撮ったキノコなんですよ〜🍄」
実際には「一緒に」ではなく、「の後に」というのが正確だけど、まぁいいか(笑)
なんて思いながら、返事を待っていたら。
「そうです!小学館のです!わぁ〜感激!息子のテンション更にupです✨」
というお返事、この方の息子さんの興奮度合いが目に浮かぶようだ。
息子よ、これを機に素晴らしいキノコライフを歩んでおくれ(笑)
おじちゃんはそう祈らずにはいられなかった。