gdgd妖精s
今、巷で話題沸騰中のキノコアニメ……ではない。ぜんぜんない。
宣伝なし、スポンサーなし、こんなもんよくテレビ放映できたなっていうレベルのセコい作りをした低予算CGアニメ。
ストーリーなんてものはナシ。三頭身がかわいい三匹の妖精「ピクピク」「シルシル」「コロコロ」が喋ったり遊んだりするっていうそんだけ。どっかのデザイン学校の学生が夏休みの課題で作ってきたような安っぽいCGでつくってあるんだけど、そのへんに無料でころがってそうなCG素材をあえて多用してるあたり、ほとんど確信犯的。声優たった3人!スタッフロールが1画面に収まる!いわく「業界もびっくりの低予算」。それを反映してDVDが一枚1600円というのは偉い。
このアニメのすごいところは本当に「ぐだぐだ」に作ってあるとこ。マジメに作ってたけど最終的に息切れしてぐだぐだになっちゃうことはよくあるけど、第一話のしょっぱなから妖精たちが全力で「ぐだぐだ」な会話を始めるので、こちらはもう脱力・お手上げ・再起不能になるしかない。そこへもってシュールかつ意味不明なネタをねじ込んでくるので、観ているとけっこうダメージがデカい。ごめんなさい、実はけっこオモシロいっす。
一話は15分で、基本的に三部構成。
3匹がただひたすらくだらない会話をする「gdgdティータイム」
3匹が魔法を使ってくだらない遊びをする「メンタルとタイムのルーム」
3匹が音声なしのくだらないCG映像に無理やりセリフをつける「アフレ湖」
どれもまあヒドいが、「メンタルとタイムのルーム」では「飼いたくない動物しりとり」「バンジー・パン食い競争」などでマトリックスも登校拒否になりそうな投げやりなCGが楽しめるし、「アフレ湖」では、声優が本当に脚本なしのアドリブでやっている(おいおい)その微妙な空気感が楽しめる。
キノコ的には妖精「コロコロ」がキノコ帽子にキノコワンピで登場。彼女は無口なのだが、たまに喋ったと思ったら、とんでもなくブラックな話や意味不明な妄想を口走る。まあこんだけならなんともないんだけど、彼女の魔法のステッキがなんとエノキタケ(5本)!
これがかなりカワイイ。
ちなみにブルーレイディスクの初週売上げで最新ガンダム(不人気)に勝利したそうだ。メジャー昇格の日は近い?
「月刊きのこ人」(こじましんいちろう)に掲載分を再掲載