庭でアミガサタケ栽培のすゝめ

2026.4.17 投稿 写真:タクちゃん

Facebookのキノコ部では今時期になるとアミガサタケの仲間の写真が多数アップされる。
南に住んでいる方のアップから始まり、最後は北海道に住んでおられる方のアップで締めくくられる。

そういう時期なのだ。

これをアミガサタケ前線と言いたいところだが、アミガサタケの仲間も複数あり、隠ぺい種含めて何種類になるか分からないので迂闊にはいえないが、それでもはやり南から北へと移動していく傾向にあるので、大きく外しているわけではないと思う。

そしてアップされた投稿の中で毎年何件かはこんな投稿も含まれる。

去年庭にアミガサタケを撒いたら出てきた

という内容と同時にアミガサタケが束で出ている写真だ。

驚きである。
岩手でアミガサタケ栽培を日本で初めて成功させた記事を3年ほど前に書いたが、その栽培のプロセスを知っているものとしてはそんな簡単に発生させるなんてあり得ないことだ。

※岩手のアミガサタケはブラックモレルと言われる黒いアミガサタケであるが、撒かれたものはイエローモレルと言われる黄色いアミガサタケである、という違いには注目しなければならない。


「去年」というワードと「撒いたら出てきた」というワード。
これらのワードから判断するに、

  1. 撒かれたアミガサタケは胞子を地上に落とし
  2. 胞子が発芽して地下で菌糸延ばし
  3. 食料となる炭素をどこかから集めてコロニーを作り
  4. そのコロニーから翌年に子実体を発生させた

ということだろう。
これがアミガサタケの生態なのだろうか?

よほど発生条件が合わなければ出てこないだろうし、そもそもそこにアミガサタケの食料になるものがないとアミガサタケの様な大きな子実体を作り出すことは出来ないはず。

そこで今年「庭で発生した」という方にお願いして写真をお借りして、どの様にして発生したのかお聞きしてみた。

ケース1 Hさんの庭のアミガサタケ

2026.4.11 投稿 写真:Hさん

まさに庭らしきところの大きめの石と土の間からアミガサタケが発生しているのが分かります。
いかにもアミガサタケが好きそうな場所です(笑)。
この環境から察することが出来るのは、割と明るい場所で、日陰にもなっており適度に湿り気があるような場所であること。そして近くには植物が生えていること(これ重要かもしれません)。

Hさんはどの様な感じでアミガサタケを撒いたのでしょうか?

質問してみると「バラバラにしてそのまま撒きました」とのことでした。また「アミガサタケを洗った際の水も取っておいて撒いた」とのことで、特別に何かアミガサタケの食料になるものと一緒に撒くとかではなく、土の上にそのまま撒いただけで、翌年に発生したとのことでした。

また、このアミガサタケを撒いた辺りには柿の木があったそうです。
柿の木とアミガサタケが共生関係にあるというのは聞いたことがありませんが、もしかして何らかのいい影響を与えている可能性はありますね。

ケース2 タクちゃんが管理してる土地のアミガサタケ

2026.4.17 投稿 写真:タクちゃん

Hさんの投稿から数日後、今度はタクちゃんこと yukincolabo の泉匠氏がこんな投稿をしたのだ。

去年。自分が管理させてもらってる土地の柿の木の根本に、冗談半分でアミガサタケ撒いといたら。。。めっちゃ生えたw

そこでさっそくどうやって撒いたのか聞いてみたら

去年採取して来たやつの中で状態の悪いものを何本かちぎって撒いた

ということ。
特に水に入れて胞子を沢山落とした後に撒いた、とか、何か栄養になりそうなものと一緒に撒いたとかではないらしい。
ちなみに環境としては

  1. お日様ががんがん照りつける様な場所
  2. 柿の木が近くにあり日陰にもなっている
  3. 砂利が敷き詰められた駐車場の一画
  4. 去年柿の木の剪定した枝を木の根本に放置
  5. 柿の実が沢山落ちて転がっていた

だそうな。
日光が沢山当たるような場所ですが、周りを見ると草も生えているし、何かの樹木も沢山ありそうです。
また発生場所には枯草や枯れ葉などもあり、保水力があるかも知れないような場所ですね。

あなたの庭でアミガサタケ栽培を!!

2026.4.17 投稿 写真:タクちゃん

アミガサタケの庭で発生させるのはたぶん可能だと思われる。
そしてその敷居はかなり低く、容易なものだと考えていいと思う。

最初に書いたが、毎年「アミガサタケを庭に撒いたら発生した」という投稿が何件かあり、その投稿のコメント欄にも「私の家でも発生した」というコメントがある、ということは投稿の数の何倍かはあるかも知れない。

しかも特別な撒き方ではなく、単に「ちぎって撒いてみた」的なニュアンスで発生してきているので、「やってみたら出てきた」ぐらいの角度で結構どこにでも出る感じではないだろうか?

しかし、それでもいくつかの条件が必要だと考えている。

一つは雑草などの植物が生えている事。それにより完全な乾燥から菌糸を守ることが出来、適度な水分が保たれているはずだからだ。
もう一つは樹木が生えている事。Hさんやタクちゃんの例ではそれが柿の木であり、他の方も柿の木の周りに撒いたら、、という事があったので、何か柿などの樹木が必要なのではないか?と思っている。

タクちゃん曰く

色んなところで撒いたけど、柿の所に撒いたものだけが発生した

とのこと!(@_@)
これは注目だ、、柿の実が効いているのか、それとも根と共生しているのか、、

また、最後に必要なのは日光ではないか?と思っている。
タクちゃんの例ではお日様ががんがん照るような場所、と書かれている。
僕が知っていることろでも結構日当たりが良い場所に出ることが多いのですね。
つまり日光がアミガサタケの発生のトリガーになるのかも知れない。

とまぁ、あくまでも状況から判断した推測ばかりであるので、研究者に怒られちゃうかも知れないが、これだけの事実が多くを物語っていますよね。

さて、あなたの庭にこんな場所はあるでしょうか?
あるのなら直ぐにでもアミガサタケ栽培を始めてみませんか?今ならまだイエローモレルは出ているはずですので、古くなったアミガサタケを撒いて来年の発生を夢見ることは十分できますよ (#^.^#)

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