What Are Soils?

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたしますw

本年最初の投稿は、土について、そこに住む微生物を絡めて書いてみたいと思います。

なぜきのこなのに土なの?なんて思うかもしれません。

そもそものきっかけは、アミガサタケってなにを栄養にしているのだろうか?という疑問。
わたしの研究では、アミガサタケの生理特性は、腐生的であるという結果なのだけど、
ぢゃぁ具体的になにを腐生し栄養源として獲得しているのか?
土壌の中にはそんなに有機物が豊富にあるのだろうか?
そんな疑問に対する答えを得るには、まず土壌を知ることかな、と思ったのがきっかけです。

今日は、尊敬してやまない Francois Buscot 教授の著書を少し引用してみたいと思います。

土ってなんだろう?

この本の冒頭にまず土の定義を定めています。

Soil is often defined as the earth surface layer exploited by roots.

まぁ、そうだろな・・・なるほど。

ちょっと衝撃的だったのはその先の、土であることの意義を明確にしているところ。

This kind of definition is not the most appropriate to introduce a volume on soil microorganisms as these are also found in soil compartments not colonized by roots.

なるほど、微生物の集団を根で繁殖させないために、土は非常に重要な役割を果たす、としているわけだな、でもこの考えってとっても大切な気がする。

土の中の微生物

土の中には、たくさんの微生物がいる、なんて今さら言わずもがな、かな。

野生きのこを分離するとそのきのこの菌だけでなくいろんなバクテリアやら~わけがわからないものが混入してきて、それは身に染みて実感している。

ある時は、寒天で固めた培地が、どこからか紛れ込んだバクテリアによって、たった数日で液体に変わってしまった!なんてこともあった!!

きのこの菌は、それに比べると成長は遅く分解能力も緩やかであるように感じる。

ちょっと話はそれるけど、細菌やきのこ以外の雑菌の想像を超えるほど旺盛な分解能力を目の当たりにするたび、きのこの分解能力をバイオレメディエーション*に使うのは無理だな・・と悟るに至った。。
それは今日でも変わらない。放射能汚染や廃材の処理などにきのこが注目されることが多いけど、おそらく実用的でないと思っている。

だけど、きのこを培養する培地に、イーストを混ぜると成長がよくなる菌が多い。
ちなみに、アミガサタケは、そんなに強くはないがプロテアーゼを生成する能力を有していることがわたしの研究ではわかっている。もしや、土壌中の微生物の死骸なども栄養源のひとつとしている可能性もあるのかな、なんて少し思っているけど、どうなのかな?

土の中で生きていく

水の中にもいろんな生物がいて生態系が構築されているのは、遠い昔、学校で習ったような記憶があるけど、まさしく土の中も同じように考えても良さそうだ。

On the other hand, it may only be partially decomposed into more or less complex organic radicals that polymerize and form humus, a very stable complex component of soils. Both the mineralization and humification processes are driven by soil bacteria and fungi and involve a broad set of enzymes with either narrow substrate specificity like cellulases or, on the contrary, the ability to attack a diversity of substrates. This is the case for oxidative exo-enzymes such as laccases

ここには、分解の難しい有機物でも、バクテリアや菌類によって分解することができ、それによって土壌の性質は安定するみたいなことが書いてある・・と思う。

つまりは、セルラーゼとかラッカーゼとか木材を普及する木材腐朽菌特有の菌類だけが有するものだと思っていたけど、どうやらそれらは土にとっても必要、しいていえば、けっこうそんな有機物がゴロゴロしていてバクテリアや菌類がせっせと分解しているっていうことになる。

わたしは、土の中ってそんなに栄養があるとは思っていなかったのだけど、土の中には思っていた以上に、生物由来の有機物が豊富に存在しているんだね!

植物の根の周りには栄養がいっぱい!

森や林の中の土壌を軽く根切りで掘り起こした経験がある人ならわかると思うけど、地表に近い土壌でも植物の根がわんさかと入り混じっている。

前にも書いた気がするんだけど、一本の特定の樹木に一種類の菌根性のきのこが共生している、というのは土の中のわんさかと入り乱れてる植物の根を実感として理解してる人には、それはあまり現実的ぢゃないって思うはず・・

それだけでなく、根圏土壌の周りには、植物が光合成で生成した有機物(主に糖)がけっこうダダ漏れになっているということがすでに分かっている。(参照本 ↓ )

だから、植物の根の周囲には、めっちゃ微生物がわんさかダダ漏れ栄養に群がり、それにより土壌は粒子化され通気や水分が保持されるようになっている。

そして微生物は、ダダ漏れ栄養を享受するだけでなく、植物の根に直接取りつくことによって利害関係を確固たるものに進化していったりした。

植物と共生する菌類が根に張り付いている

 

アルカリ性土壌は、リンなどの無機物が土壌に溶けにくく利用しにくいと言われているんだけど、内生菌根菌がそれを補う役割をしてる。内生菌根菌と共生している樹木が多いところは、少しアルカリっぽいところが多いといわれてる。しだいに植生が遷移し外生菌根菌と共生する樹木が増えてくるにつれ酸性土壌へ変化していくともいわれている。

本当に自然ってミラクル!!!

ちなみに、植物と共生するきのこは、一生植物と共生するわけじゃないきのこもいるんだよ、季節消長といって、特定の条件のみ共生し、それ以外は腐生的な生活を営むものもいたりする。

ハルシメジがその代表なんだけど、この共生のパターン(ハルシメジ型菌根菌)も、とても面白いのでその話はまたの機会にw

 

今回は、土について、土壌微生物やきのこの視点で書いてみたけど、どうだったかな?

きのこが好きなら、食べるだけぢゃ、もったいない!!

ぜひぜひ、土について、そこに生息する植物や生物についてまで思いを馳せれば、また違った面白さや発見があると思ってくれたらいいな。

 

*バイオレメディエーション(bioremediation、生物学的環境修復)は、微生物や菌類や植物、あるいはそれらの酵素を用いて、有害物質で汚染された自然環境(土壌汚染の状態)を、有害物質を含まない元の状態に戻す処理のことである。(Wiki 引用)

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