ナメコはナラ枯れと共にやってくる?(後編)

ナメコはどんなところに出るのか?

上の写真は僕が初めて見つけたナメコである。

「ナメコが是非見てみたい!」

と熱望していたら、とっても親切な親切な菌友さんがナメコが出る場所に連れて行ってくれたのだ。
いくら感謝の言葉を尽くしても、尽くしきれないぐらいだ。

ただし、場所は言えないよ、絶対に言えない。

言ったらその菌友さんから我が家にミサイルを打ち込まれるからね(笑)

というぐらいナメコが出る場所というのは「言ってはいけないもの」なのです。
なのでSNSで気軽に「あぁ、採ったのはあの山だよ」なんて言ったら食べ菌さんたちから不幸の手紙が送られてきても知りませんからね、、 (*^^*)

さて、そんな食べ菌さんたちの標的になってるナメコ、いったいどんな環境のとこに出るのだろうか?
色んな人の話を総合すると

1.いつも湿度がある程度高い所

川の近くや霧などが良く発生する様なところで、日陰であまり陽が射さない様な場所

2.あまり気温が高くならないところ

気温が高くなると、ナメコの菌が他の菌に負けてしまうらしい

3.ミズナラ、ブナ、クリ、コナラがあるところ

ミズナラやブナは木自身に多くの水分を含んでいるので出やすいのかもしれません

という感じですかね。

この写真は今年のきのこびとカレンダーの表紙になったナメコですが、12月頭に撮ったもので、木自体はかなり古く、乾燥した状態であることが確認できます。しかし、横に川が流れているためにかなりの湿度が保たれている状態なのですね、それでこうやって出てきているのでしょう。

いわゆる「雪ナメコ」と呼ばれている写真。
この写真もカレンダーで使ったものでやんす (*^^*)

去年の12月、別の菌友に頼んでナメコの出る所に連れて行ってもらい撮ったものですが、これまた場所を教えると、きっと刺客を送り込まれるハズなので口が裂けても言えない場所なのですが(笑)こんな雪が降るような寒い場所で出るということは、ナメコに言わせると「私ね、やっぱり寒いところが好き❤」ということなのでしょうね。

 
ではでは、こんな寒い場所ばかりだったら、大阪なんかにゃ出ないのでは、、、と思うのも無理はありません、、

がしかし!!

果たして「大阪」にナメコが出るのか?

 



でるんです!!

この写真は栽培モノのナメコの胞子が飛んでいった先の切り株から出ている、いわゆる「野良ナメコ」であります。

これは箕面に住んでおられるY成さんからお借りした画像です。
僕も一度連れて行ってもらったことがあるのですが、箕面のとある山の一部でホダ木を並べてシイタケやヒラタケ、そしてナメコなどの栽培をされています。この場所も川が横に流れており、いわゆる「谷」を形成している場所で、湿度もそれなりに保たれているのではないかと思われます。
で、この栽培はY成さん自身が始められたのではなく、2013年以前からどなたかが栽培をしていたとのことなので、少なくとも4年以上前からナメコがここに出ていたことになります。

さてここで重要なのは

栽培であれなんであれ、ここ大阪の箕面でもナメコは毎年出る

という事実。

これは天然モノではありませんが、しかし条件を満たさないと栽培ものでもきっと出てくれなくなるでしょう。

見事なナメコですよね!!
こんなナメコが毎年出るということは、大阪でも条件次第でナメコも出るのだよ、ということを証明しています。

ただし、やはり温度が高いためか、こう言う菌同士の「せめぎあい」も起きます!

ナメコとニガクリタケの勢力争いです。

この写真はまさに「ナメコ菌が他から侵入してきた菌と戦っている」のを表していますよね?
勝ち負けはわかりませんが、ナメコがもっと他の菌がいない場所(つまり寒いところ)を好む、という事を良く表している写真ではないでしょうか?

 
ではでは、またちょっとナラ枯れの話に戻ります。

ナラ枯れの大きな潮流

前の記事「ナメコはナラ枯れと共にやってくる?(前編)」

ナメコはナラ枯れと共にやってくる?(前編)

この記事ををFacebookのきのこグループに投稿すると、これまたいろいろな反応があり、良い情報を得ることが出来ました。
僕自身は大阪と兵庫をベースにしているため、それ以外の地域の状況を知り得なかったのですが、コメントしていただいた方々の情報からナラ枯れの大きな「潮流」みたいなものを感じ取ることができました。

大雑把に言うと日本海側でナラ枯れは始まり(富山では25年も前だそうです)、しばらく続き(これまた富山では15年ほどらしい)、または一進一退を繰り返し、現在は完全に収束した、ということらしい。

コメントを頂いた県では富山県そして山形県の2県のみですが、両県ともナラ枯れのピークは過ぎた、とのこと。
と考えると、強引ですが富山県と山形県に挟まれた県はまるでオセロの黒に挟まれた白が全て黒になる様に、ナラ枯れの状況も同じような進路を辿っている、と見ていいのではないでしょうか?

そしてその収束と共にナラ枯れは南下を始めた、、、

兵庫、滋賀、京都、大阪、奈良、、、と「ナラ枯れ」で検索すると現在ナラ枯れのピークであるこれらの県のページがヒットする。

しかも県レベルや市レベルで、、、

「前編」でも書きましたが、生駒山系の山々は現在がピークで、これからもそのピークがしばらく続きそうな雰囲気である。

このナラ枯れの広がりに、各自治体は指を加えて見ているわけではない。
例えば枚方市などはこんな対策をしているようだ。

各地区で、被害木に直接薬剤を注入する「立木くん蒸処理」を行ったほか、津田地区・尊延寺地区・穂谷地区の一部では、被害木を伐倒し、薬剤を散布してビニールシートで覆う「伐倒くん蒸処理」を行いました。これにより、ナラ枯れの一因となるカシノナガキクイムシを駆除しています。人体に影響はありませんが、処理後の被害木や被覆したビニールシート等には触れないよう、ご協力をお願いします。

https://www.city.hirakata.osaka.jp/0000004713.html

この中に書いてる対策を読むと

「立木くん蒸処理」

1.被害木に、電気ドリルで穴を開ける
2.ドリル穴に、薬剤を注入する

「伐倒くん蒸処理」

1.伐倒・玉切りし、切り込みを入れた被害木に、薬剤を振りかける
2.被害木をビニールシートで包み、薬剤を充満させる

とのこと。
つまりはナラ枯れになった木に薬剤を注入して中にいるカシナガを駆除する、ということなんやろね?

カシナガは木の中で卵を生み翌年の初夏に羽化し、次の標的を狙いに旅経つ、ということですから、枯れた木の中に薬剤を注入することはカシナガ対策になるような気はします。

これでどれ位の効果があるのか・・・??

そこいらじゅうにナラ枯れのままおっ立っている木がウジャウジャあるのだ。しかもまだ手付かずのままのが。
たぶん、対策をしていく速度とカシナガが次の木に移る速度を比べたらカシナガの圧勝なのではないだろうか?

 

ナラ枯れはナメコと関係するのか?

さて、実はこの記事を書くにあたって一番気になっていたことがあります。
それは

ナラ枯れした木は特にナメコが良くでるのか?

ということ。

単にナラ枯れで集団死した木に一気に出ている

だけならば「集団死=>集団発生」という理屈で、ナラ枯れは通常の「枯れ木」と何ら条件は変わらない。単に数が多いだけで、それは枯木の絶対量に比例している、ということになる。

しかしそれだけとは思えない印象があったので、もしかしてナラ枯れした木はナメコが発生しやすい条件を生み出している、のではないか、という想像がどうしても頭から離れないのであった。

この写真は立ち枯れした木に出ているナメコです。

「立ち枯れ」というものは、もちろん寿命で枯れた木でも立ち枯れることはあるし、ナラ枯れした木も枯れてから何年かは立ち枯れています。

しかし山形や富山の方の情報によると

ナラ枯れが収束した現在、立ち枯れの木からはナメコは出ない

らしいのです。
なので、ナメコを探すときは立ち枯れた木は探さずに、倒木ばっかりを探すのだそうな。

こんな写真を見たことはありませんか?

立ち枯れの木に鈴なりになっているナメコ見つけて「ナメコあったど~~!」と満面の笑顔で採ろうとしている人。

その立ち枯れナメコの木はおそらく「ナラ枯れの木」なのだと思います。



するとやはりナラ枯れした木にナメコは出やすいのではないか?という理屈は成り立ちますよね。
そこで耳寄りな情報をまた得ました。

きのこグループのM岡さんからの情報です。
一部をそのまま引用させてもらいますね(了承済み)

ナラ枯れ被害木には、確かにナメコは大量発生します。カンシノナガキクイムシはアンブロシア菌というナラ菌?を木部で繁殖させて、それを子供の餌にして育てるという、ファミリーで生活しているそうです。元京都府大の小林先生が研究では第一人者ではないかと思います。小林先生によると、子供がさらに年下の子供の世話もするらしいです。本題ですが、このアンブロシア菌が繁殖した後の木には、多くの食菌が大発生するらしいです。その一環としてナメコがあるのだと思います。

ここで重要なのは

「アンブロシア菌が繁殖した後の木には、多くの食菌が大発生するらしい」

という部分。
アンブロシア菌(ナラ菌)があたかも食菌(ナラタケ、ナメコなどなど)たちを招待しているかのようですね(笑)

これが事実だとしたら、生駒山系で最盛期を迎えているナラ枯れの木たちにもナメコが出る、という期待値が膨らみました。

またそれ以外にも僕なりの仮説(妄想ですが)を立ててみると、、、

ナラ枯れの木は言わば「突然死」の木、カシナガにさえ襲われなければまだまだその寿命は延びたはずだ。しかしそんな成熟した木が突然枯れてしまい、突っ立っているのだ。

森の分解者であるキノコたちはこう考えるだろう、、、

「成熟した木は食料になる部分も多いし、新鮮で美味しそうだ」

そしてまるで川に落ちた獲物をピラニアが寄ってたかってむしゃぶりつくかの様にいろんなキノコの侵食が始まる。

そんな絵面が頭に浮かんでくる・・・。

果たしてどうなのだろう?妄想し過ぎかなのか?(笑)

これは2年前に撮った写真。
ナラ枯れの木が気持ち悪いぐらいのナラタケモドキに侵されている様子がよく分かる。

こちらもナラタケモドキが木を急襲している様子が伺えるだろう。きっと、太い木には沢山の栄養があるんだろうと思う。

また、ピンクのビニールテープを巻かれているのが「ナラ枯れ」の証拠でもあり、「伐採予定」の目印でもある。この木はこの前見に行ったけど伐採されて跡かたも残っていなかった。

 

ついにナメコを発見か!!

 

さんざん引っ張りました(笑)
本当は「前編」で下の写真を載せるつもりでしたが、長くなったものでここまでやって来ました (^_^;)



じゃあ言います、、、


見つけました!!

何かわからないヤツ(笑)

ハイキング道の脇に積んであった木(コナラ)に出ていました。

かなりカピカピに乾燥していますが、はて、なんでしょう?

裏返したらこんな感じ。

はて???

もう一度傘の部分の写真でおます。
これ、やはりナメコ以外考えられないですよね~どう思いますか?

ここでナメコの特徴を列挙してみます。

  • 晩秋~初冬
  • 落葉広葉樹、特にブナの枯幹、倒木や切り株に束生、群生
  • 傘の経は2~10cm
  • 半球形->まんじゅう型->扁平
  • 表面膠質粘液で覆われ、超粘性で平滑
  • 中央橙褐色~くり褐色で周辺黄褐色
  • 柄は上下同経、表面は上位の帯褐色膜質つばより上は濁白色、
  • 下方は帯黄白色で膠質被膜に覆われ強粘性
  • ひだは直生し、下垂歯あり密

こうやって特徴を改めてピックアップすると、このキノコがナメコという確証が高くなってきました。
特に傘の色、形、柄の色やツバの特徴などはナメコにとても近いと思われます。

ちなみに似てるキノコといえば季節的に

・ヌメリスギタケ(モドキ)
・クリタケ
・エノキタケ
・ナラタケ(広義)

ぐらいでしょうか?
ここでは一つ一つ書きませんが、そのどれをとっても特徴的には違っているのです。



さて、ではでは改めて叫ばせてもらいます。

「ナメコ、、あったど~~~♪♪」

 

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