カゴタケはかく成長するなり

Facebookのキノコグループに「カゴタケ観察日記」というタイトルで写真付き投稿がされた。
投稿者はイナズマンレッドさん(本名じゃないですよね w)。

内容がとっても興味深かったので、了承を得て、こちらに写真とその経緯を掲載させてもらうことにしました。

カゴタケは僕の大好きな腹菌類に属しており、幼菌の頃は白または淡灰褐色で球形をしていて、その姿で地中のなかでしばらくいるのであるが、そこから徐々に大きくなり、地上に出てくる。
その地上に出てきた時点では「カゴタケ」と判断するのは難しいのではないか、、と思うのだが、イナズマンさんはとにもかくにも、見つけたタマゴを持ち帰り飼育したとのこと、、、

それではイナズマンさんの言葉を少しずつお借りしながら、写真とともにその成長を見ていきましょう。
(囲み文章はイナズマンさんの文章です)

10月24日

直径約2.5センチの小さい幼菌を一つだけ持ち帰り、落ち葉と腐葉土を張った植木鉢に浅めに埋める。

10月24日

完全なタマゴの状態。
白というより淡灰褐色と言う感じですね。
この状態ではカゴタケとは判別出来る人はいるのだろうか??まぁ切ったら分かるかもね(笑)

11月5日
11月に入って初めての雨で地表に顔を出し始める。

11月23日

昨晩は雨、朝見ると表皮が薄く透けてくる。

11月23日

タマゴからこの状態まで、なんと一ヶ月弱。
やはり雨が降れば大きく成長するが、雨がなければじっとタマゴの中で雨が降るのを待っているのだろうか?

11月26日
昨晩は雨、朝見ると表皮さらに薄く透ける。もう穴が開きそう。

12月5日

昨晩は雨、表皮が小さく裂ける。小さいトビムシ系の虫がグレバの中へ頻繁に出入りしてる。

12月5日

タマゴの表皮が裂けて中の様子が少し伺える。
この時点でもこれがカゴタケとは分からないが、かと言って何かと聞かれたら、消去法でカゴタケだなぁ、、、

12月11日

朝見ると大きく表皮が裂け、開き始める。

12月11日

中のグレバの様子がよく確認できる写真です。
カゴの状態になるとこのグレバがカゴの腕の内側につくのですが、この状態ではまだ奥にグレバが溜まっているような状態ですね。

12月12日

さらに開く。しかしグレバが乾燥気味?このまま腐りそうな雰囲気。

12月12日

イナズマンさんが書いているようにちょっと乾燥状態の様に見えますね。
ただもう既にカゴの原型は出来ているようにも見えます。
ですので、何らかの刺激が加わればカゴの状態になる日も近い気がします。

12月14日

昨日植木鉢を横にしておいて、只今帰宅したら飛び出てました!

12月14日

なんと!!いきなりカゴ状態に!!
イナズマンさんは前日にカゴタケの幼菌が入っていた植木鉢を横にしておいたとのこと。
もしかして、カゴタケはその状態を検知して「今だ!」と大きくなって、そして引力に従って転がっていき、そしてカゴの状態に無事成長することができた、、、と。

そう言えば思い出したことが、、、

神戸の観察会の時、M崎さんがカゴタケを見つけました。
道路脇にある、少し小さな斜面でです。

ただその時もカゴの状態になっておらず、

「なにこれ?」

の状態だったかと思います。
そしてその物体をちょっと触った瞬間、弾みでカゴの状態になったのでした。

この写真がその時のカゴタケです。

まるで、「触ってもらうのを待っていたかのように」カゴタケは触った弾みでカゴの状態になったのですね。

もしかしてイナズマンさんのカゴタケも転がり落ちた弾みでカゴの状態になったのではないでしょうか??
逆に言うと植木鉢を横にしない状態でそのまま置いておくと、カゴにならないまま腐ってしまったのではないか、、、なんて考えてしまいますよね。

つまりカゴタケは斜面などの外的刺激が加わりそうなところから発生し、成長し、最終形になるまでそこで大きくなり、斜面を転がり落ちる「刺激」でもって最終型「カゴの形」に伸長することができる。

あくまでも想像ですが、そんな生態だったとしたら、人間のツンツンも「アリ」かな、とふと思ってしまうのでした(笑)

収斂進化

そんな話をしていたらK川さんが、「赤ちゃんのおもちゃに『投げたら開くボール』があるよ」と教えてくれました。「もしかしてカゴタケをヒントに作ったのか?」とも。

それがその投げた開くという「マジックボール」と名付けられたものです。

K川さんの説では「カゴタケをヒントに」とのことですが、僕は別の可能性をさぐりました。

思いついたのは「収斂進化」であります。

収斂進化(しゅうれんしんか、英: convergent evolution)とは、複数の異なるグループの生物が、同様の生態的地位についたときに、系統に関わらず身体的特徴が似通った姿に進化する現象。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8E%E6%96%82%E9%80%B2%E5%8C%96

分かりやすい例で言えば「イルカ」と「サメ」ですよね。
哺乳類と魚類であるにも関わらず、似たような「身体的特徴」を持つように進化しているわけです。

そしてこのマジックボールとカゴタケも同じです。

「おもちゃ」と「菌類」であるにも関わらず、進化の過程で「同様の生態的地位」になったがために、同じような身体的特徴を持つようになったのか。

・・・なんてことは無いよね?(笑)
 

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