キノコ・ワールド最前線

『キノコ・ワールド最前線』 山中勝次

キノコは動物でも植物でもないとか、キノコの含有成分は有用であるとか、そういう細かいことはさておき、フツーの人々にとってのキノコとは、圧倒的に食べ物である。

マツタケ!(8年間食ってない)

トリュフ!(見たことすらない)

ポルチーニ!(なんだそりゃ)

見せましょうじゃありませんか高級キノコの裏舞台。なかにはニセモノ騒動やら産地詐称なんてスキャンダラスな話題もありまして、なにやら楽しみじゃありませんか。

そして、本書のもう一つの目玉が、名づけて「キノコビジネス『仁義なき闘い』」。栽培キノコ大手二社のエリンギマイタケブナシメジをかけた闘いだ。のんきなシーエムソング流しといて、裏ではライバルとビンタの応酬! ああ楽しい。本当はこのまきぞえを食って討ち死にするのは日本各地の小規模キノコ農家なんだろうけど、もうおかまいなしだね。

純真無垢に見えるキノコたちも人間サマの手にかかりゃ一転、金のなる木。アガリクスだかメシマコブだかマジック・キノコだか知らねぇが、今日もキノコ鍋と行こうじゃありませんか、ねえ、奥さん。

あ、シイタケは国産ね。

……以上、昔書いた一般向けレビューの流用。妙にテンション高いが、これはこれで簡潔に完結してるので形を崩せない。ってことで、そんまま載せてみた。

『キノコ・ワールド最前線』……商業的食用キノコの裏話を中心とした異色のキノコ本。キノコスキーな人はともかく、きのこの生産・販売に関わる人ならば是非とも読んでおきたい内容だ。

○「刷り込み」によって決まる好き嫌い
……地域によってキノコの好みが違う

○世界三大キノコ・ブランドの威力とからくり
……マツタケ・トリュフ・ポルチーニの国境を超えた産地秘話

○繰り返される、「贋マツタケ」騒動
……人工栽培マツタケ詐称事件

○マツ林にはない中国西部のマツタケ
……常緑広葉樹林に生えるという中国マツタケの産地ルポ

○キノコとはなにか、意外にむずかしいその答え
……キノコってどんな生き物?

○摩訶不思議な知られざる生態
……奇妙な生態のキノコたち、冬虫夏草など

○味・旨みを確かめられるおいしい、おいしい食べ方
……キノコのおいしさを引き出すためには

○キノコ好きの調理法
……各キノコの具体的調理法

○美容と健康におよぼす多くの機能
……健康食品としてのキノコとその実際

○ついに「仁義なき戦い」に突入した巨大生産ビジネス
……大企業のキノコビジネス闘争

以上、概要ナリ。キノコ読物トシテ価値高シ。

「月刊きのこ人」(こじましんいちろう)に掲載分を再掲載

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