「きのこ展」(京都府立植物園)に行ってきた(後半)

後半は「光るキノコ」を中心にレポートします、、、がその前に、いくつかピックアップしたいのがあるのでまずはそれからいきますね。

僕のキノコの教科書の一つと言っていい本「京もキノコ 一期一会(高山栄著)」の中に「暖皮」の話がありました。
確かマスタケの項だったと思う。

暖皮というのは、マスタケの様な「木材腐朽菌が作る「白いなめし革」に似た菌糸の厚い層のこと」らしい。
その記述をみていつかそれを見てみたいなぁ、、と思っていたら、なんとこの「きのこ展」でそれを見ることが出来た。

シイの内側に出来た「暖皮(だんぴ)」

一見、ただの「流木」の様に見えるよね(笑)
でもこれは先日の台風21号で折れたシイの幹に出来ていた暖皮らしい。
あの台風が無ければ、この展示も無かったわけで、、、ちょっと複雑な気がします。


次に見かけたのが不思議な本。

そこには「MycoBook」と書いてあり、副題として「空想から科学へ」と銘打っております。

これってもしかして小島秋彦氏の彫刻なの??と思ったが、どうも彫刻っぽくない、、、

よくよく見たら、このキノコ、本物みたいなんです。

え?もしかして知らないの僕だけ?(笑)


そして、以前話に聞いたことがある、キノコ染めのコーナー

きのこの手芸品

確か以前、こうべ森の文化祭の時にも「キノコ染めしてます」という大学の先生が来ておられて、展示の最後に捨てるキノコを大事そうに持って帰ってはったことを思い出しました。


そんなこんなで、光るキノコである。
僕が光るキノコの写真を見ていて、担当の人かな?と思って話をしていた人、その人こそが今回の「光るキノコの不思議」の講演をしてくれる大場由美子さんなのでありました。名前は知っていたものの、お顔などは知らなかったので、「大場由美子」と言う名前のイメージを勝手に頭に描いていたのは、年季の入ったキノコマダムなのかと思っていましたが、なんとまだまだお若く、しかも美しい方なのでちょっとビックリしました(笑)。

撮影:波多野英治さん、敦子さん

光るキノコの写真たちです。
こんなに沢山の「光るキノコ」がいるのには驚きですよね?

アミちゃんのコラムで「ヒメヒカリタケ」を発見した記事があります。

森の天の川

光るキノコは、当たり前ですが、夜にならないと光りません。
なので、昼間からある程度目星をつけといて、夜になって光るのを暗い中手探りで見に行く、ということが必要なのですね。
そんな事が面白く書いてあります。

さてでは、大場さんによる「光るキノコの不思議」と題された講演の内容を紹介します。


大場由美子さんです。
美しいですよね?それだけで来た甲斐があります (*^^*)
台風なんか目じゃありません(笑)

大学で光るキノコの研究をされていて、その流れでなんと「光るキノコの聖地」と言ってもいい八丈島に移住してずっと光るキノコを追いかけてきたという筋金入りの光る女、、、いやいや光るキノコに魅了された人なのですね。

ただしただの「萌え」からだけではなく、そこはさすが研究者の大場さん。
「光る」生き物についてこの様な事を教えていただきました。

光る生き物というと、何を思い浮かべるでしょうか?
ホタルやホタルイカなど、風物詩として日本人に親しまれている光る生き物もいますよね。
発光生物とは、ホタル・ウミホタル・ホタルイカなど暗闇でも自分の力で光を出す生き物のことを指します。ヒカリゴケや猫の目は光っているように見えますが、これは光を反射しているだけなので、真っ暗な場所では光りません。これまでに細菌や甲殻類、魚類など幅広い生物種で発光するものが知られていますが、正確な数はわかりません。数万種いるともいわれています。海の中、特に深海にはたくさんノ発光生物がいます。陸上の生き物
では、ホタルを含む昆虫類・ミミズ・ムカデ・ヤスデ・カタツムリ・キノコなどが知られています。今のところ、光る両生類、は虫類、鳥、植物、海藻、哺乳類は見つかっていないので、見つけたら大発見になります。

光る生き物の定義は「自ら光を発するもの」なんですね。
これは例えるなら「自ら光る太陽」と「太陽の力を借りて光る木星」の違いと似ていますね。

しかし意外だったのが光る植物や海藻などが見つかっていない、ということですね。
あっても良さそうに思うんですけど、、、、無いんでしょうね (^_^;)


次に見せてもらったのが、光るキノコの「色」であります。

このグラフを見て下さい。
これは色の分布を表すグラフなのですが、この中で光るキノコの色は「緑」に集中しています。

実はこれを見て「あれっ」と思いました。
以前菌友のK下さんが「和歌山で見たヤコウタケは白く光っていた!」と言っていたことだ。
ヤコウタケの緑の写真は「写真に撮ったら緑に写るのよ」とも言ってたなぁ、、、

それって「まぼろし?」(笑)

いやどうも真っ暗闇の中で光るキノコを見ると白く光って見えるのだそうです。
確か家でヤコウタケキットやツキヨタケの光っている状態を見ると「緑」に見えます。しかし真っ暗闇だと人間の目が白か黒しか認識できなくなるため、白に見えてしまうようです。

しかし、、改めて確認しておこう、光るキノコは「緑」に光っているのです!!


さて、これ以降はネタバレになって大場さんの講演回数が減ってもいけないので(w)次は八丈島の紹介をしておきます。
これも大場さんの文章をちょっと引用します。

八丈島は、都心から南へ287km離れた場所に位置する東京都の島です。2つの火山(八丈富士・三原山)から成るひょうたん型の火山島で、かつて一度も陸続きになったことはありません。自生する植物の多くは本州と共通する種ですが、長い年月により島の気候に適する姿になった伊豆諸島固有種もあります。
...中略...
年間の平均湿度は80%以上ですが、特に梅雨の時期は島全体が霧に包まれるという独特の環境になり、様々な菌類が見られるようになります。
1951年から羽根田弥太博士らにより発光生物の調査が度々行われていたこともあり、八丈島は発光生物の島として有名です。これまでに20種以上の発光生物が確認されており、光るきのこだけでも6種が見つかっています。

八丈島は「発光生物の島」ということらしいです。
それなら八丈島に移住、という話も頷けますね。

また八丈島では現在この「光るキノコ」を観光資源にして多くの観光客がそれを目当てに訪れてもいるようです。

ちょいと引用

光るきのこを観光資源にすべく、八丈島では2000年ごろから光るきのこの人工培養を始めました。ヤコウタケ、エナシラッシタケ、スズメタケ、アミヒカリタケの培養を行い、2003年から光るキノコ無料観察会を開催しています。当初は認知度も低く、無料のバスを運行させてお客さんを呼び込んでいましたが、高感度カメラの普及に伴いメディアへの露出が増えたこと等で、光るキノコの認知度も高まり、夏休み期間に八丈植物公園で行う観察会には、1日100人以上来ることもあります。

これを聞いて是非八丈島に行きたくなったのは僕だけではないでしょうね。

そして八丈島に行ったら、きっとこんなこともしたくなりますな(笑)

これ、みんなはやっちゃダメなんですよね、、大場さんだけのデモストレーション!!


あと講演はこんな内容がありましたよ。

  • 「光るキノコの種類」
  • 「光るきのこが光るしくみ」
  • 「光るきのこの発光意義」
  • 「光るきのこの写真を撮ってみよう」
  • 「ヤコウタケ栽培キット」

どれもこれも興味が惹かれる内容ばかり、、、どう聴いてみたいよね?

最後に大場さんはこんなことをおっしゃってました。

「光るキノコっていうのはまだまだ分かっていないところが多く、研究の余地がいっぱい残っている分野です。
なので今回話す内容は『光るキノコを知るきっかけ』になれば良いと思っています。」

・・・ということだそうな。

まだまだ謎に包まれた光るキノコ。
そして光らないキノコも謎がまだまだ解明されていないのは周知のとおり。

だからこそキノコは我々を引きつけて離さないのかもしれませんね。

以上「きのこ展」のレポートでした。

 

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