きのこの好み③(オオセミタケ)

早春のころ、森の中を歩いていると冬の時期には見られなかったきのこたちが顔をのぞかせていました。
その一つが、このオオセミタケというきのこ。
場所にもよるだろうが、福岡県では決まってこの時期に出現するのだ。

さて、このきのこ。
このきのこは、セミの幼虫から養分をとり最終的にはセミの体を破りきのこ(子実体)をつくる「寄生菌」と呼ばれているきのこです。
前回、お話しの中で出てきた「ヤグラタケ」というきのこ。こちらは「寄生菌」ではなく「菌生菌」というまた別の生き方をしているきのこだとわかりました。
なので、今回ここで紹介するのは「オオセミタケ」に変更させていただきました。

昆虫からきのこが発生する。という話を聞くと、どうもいい感じはないですよね。。。
私の友達にこんなことを話してみました。

「ねぇねぇ、きのこってね、おもしろいとよ!」
「えっえらい急やね」
「で、なんが面白いと?」
「これ、みて!虫から生えとるとよ!すごくない!」

手元にあったスケッチを見せた。

一瞬、間が開いたような感じはしたが、それはいつもの事である(笑)

「えっこんな感じででるの?」
「そうだよ!」
「不思議やね…これ、名前にセミってついてるけど、アリとかカメムシもあるん?」
「おぉ!あるけん!他にね、セミタケ、カメムシタケ、アリタケ、ハチタケ…とか」
「名前そんまんまやん(笑)」

会話はちょっと長くまで続き、意外と盛り上がりました。

昆虫類から発生するきのこは、「冬虫夏草」とも呼ばれています。
冬虫夏草と聞くと、漢方薬や体にいいと思いますが、それはすべての冬虫夏草に当てはまるものではありません。
そして、冬虫夏草はまだまだ生態が謎に包まれている、謎菌なのです。

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