きのこを通してヒトを思う(撹乱)

きのこの攪乱

きのこの論文を読んでいると、「攪乱」という用語がしばしば出てきます。

マクロな視点で見ると、森林の土壌はなにも手を加えられず変化がないように思われるかもしれませんが、少しミクロな視点で見てみると、動物が餌を探して土壌を掘り起こしたり、強い雨で土壌が削り取られたり、土壌は思いのほか「攪乱」されていることがわかります。

それだけでなく、落ち葉掻きなどの手入れを継続的に行っており、腐植層の蓄積はほとんどない状態を保っている場所も、人工的に「攪乱」されているとなります。

ショウロなどは、この「攪乱」された場所により多くの子実体を形成するということが報告されています。(明間民央他.2006.菌根性食用きのこショウロの発生環境について.Kyushu J. For. Res. No. 59 )ほかにも攪乱地によく発生するきのこは多く報告されています。

ニガクリタケ

少し話はそれますが、道路の縁石にぶつかったところによくきのこを見つけることがあります。

縁石にぶつかり菌糸が折り返され菌糸量が増えるためとも考えられますが、それだけでなく、菌糸を伸ばした先がまったく栄養のない場所だったり大きな石や根っこのような障害物だったりすると、それが子実体形成刺激になることが研究でわかっています。

また、菌糸が切断されるなどの物理的な刺激も子実体形成の刺激になります。ヒラタケなどの菌床栽培のきのこも、菌糸が回るとわざと表層を削って菌糸を切断します(菌掻き)、そうすると、その傷つけたところから子実体が出てくるんですね~w

きのこを通してヒトを思う

九州で、尋常でない豪雨により大きな被害が出ています。

ニュースでその映像を見るたびに心が痛みます。

自然の秩序を守ろうとする力は、おそらくヒトの想像より遥かに強大で、しばらくすれば、削られた山肌にポチポチと若葉が芽をだすでしょう。その緑の根にはしっかりと菌類が共生し自然の秩序を元に戻すべくせっせと周りの栄養を樹木に与え成長を促し、自然の秩序は確実に回復に向かうと思います。

でも、ヒトってどうなんだろう。

村の結界飾り(千葉)

ヒトって攪乱を知恵で回避させてきたところがあるから、自然と同じように考えていてはだめなような気がします。。どうせ自分が動かなくたって自然と元に戻るさ~なんていうのはヒトのコミュニティでは、あり得ません。。。

ヒトのコミュニティは、ヒトの力なくしては復旧出来ないし、ヒトの力だけしか頼れるものがありません。

ヒトも、きのこと同じように、どんな大きな逆境にあっても、希望をもって大きな子実体を形成させることができる!!そうでありたい!と思ってます・・!

九州のニュースを見ながら、ふと、そんなことを考えました。

一日でも早い復旧を祈っています。

 

がんばれ!あみちゃん!

 

 

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